大河原は6月中旬、政府が閣議決定した2007年版男女共同参画白書で、女性の政界や経済界への社会進出度を示すGEM値が75カ国中42位(2006年)だったことに、いまさらながら心を痛める。
一方で景気回復とともに、企業を取り巻く人材不足感が徐々に深刻さを増している。大河原はこうした雇用環境について、「当社だけではなく、どの企業も人手不足がますます厳しくなってきますので、今後は女性が企業で活躍できる場を提供しなければいけない」という。
このような雇用環境の変化を予想して2年前、社内に「ポジティブアクション」制度を導入した。この制度は積極的に女性を採用すると同時に、トレーニングを施したうえで活動してもらう仕組みだ。5ヵ年計画で従業員に占める女性の比率を、15%から25%へ高める内容だったが、「残念ながらもうちょっと時間がかかるかもしれません」と大河原は予想外の難しさに驚きを隠さない。
女性の管理職についても「現在でも執行役員1名と部長クラスも何人かいます。これについても10%弱から15%へ引き上げようと考えています」と大河原は、女性従業員の活用に意欲をみせる。
外食チェーンという販路開拓に成功し人材を確保しながら、急成長を遂げてきたジェーシー・コムサ。ここへきて大きなブレーキがかかったのも事実。激しい競争にさらされている"ナン"を中心とするエスニック・ブレッド販売の伸び悩みや、大きな設備投資、また減損会計の導入、ピザの原料である輸入ナチュラルチーズの値上がり、ガソリン価格の上昇など物流コストの上昇が収益を直撃したのである。
この対策として取った経営戦略は、収益性の低い部門を縮小し「生産性の向上に努めた」ことだった。その結果、今期の見通しは大幅な最終黒字で復配を行うまでに業績が回復してきたという。大河原のチャレンジはまだ続く。(敬称略)