コロナ感染が拡大した当初は、運輸業のドライバー向けの居眠りや「ながら」運転を検知するAIシステムの実証中だった。コロナ対策には体温管理とマスク装着が重要という指摘を受け、AIシステムを組み込んだタブレット端末に、赤外線センサーを用いた体表温度のスクリーニングと顔認識を用いた個人認証の機能を搭載。個人認証と体表温度を同時に1秒で判定するコロナ対策ソリューションに改良した。
この製品のターゲットは従来顧客と異なるため、新規開拓の必要性に迫られた。大規模な生産投資が難しい状況だった時期でもあり、当初は営業活動と生産管理の双方を軌道に乗せることに大変苦心した。
が、自治体などの協力を得て実現した青森県民生活協同組合本部での実証実験の様子がテレビやネットメディアで広く発信されたことで、発表直後の早急な販路開拓につながった。
まず、公共施設を中心に同製品の販売を開始。新たに搭載した個人認証と非接触検温機能が顧客のコロナ禍における「ないと不便」と合致し、月の売上高は販売開始から約2カ月で前年水準まで回復した。
非接触検温という全国共通のニーズを満たせるソリューションとして、これまでに接点のなかった医療・介護業界との関係構築ひいては販売網の拡大まで実現できた。