同社がSDGs を意識するようになったのは、ごく最近のこと。2019 年12 月に奈良工業高等専門学校の須田准教授に声を掛けられ、SDGs 勉強会に参加したのが始まりだった。勉強会はSDGs と企業の事業との関連性を見つけ、事業活動に活かしていくという内容で、それまでSDGs という言葉は知っていたものの、身近な問題として認識していなかった田窪社長は、同社の「TAKUMI」を活かしたアクリルパーテーションそのものが、まさにSDGs に貢献する商品だと気づくことができたという。
組み立て分解が可能という同社の製品の特徴は非常事態の際に発揮される。災害発生時に避難所になる体育館では、大勢での共同生活を余儀なくされるためプライバシーを守ることが難しい。同社のアクリルパーテーションを分解して各避難所に保管しておけば、災害時に組み立てて避難者のプライバシーを守ることができる。透明なアクリルだが、不透明なシートを貼るだけで視線を遮ることができるため、簡単にプライベート空間を創出することが可能だ。これはSDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」に該当する。
災害発生時に、迅速に、しかし不要時はスペースを取らずに保管できる同社アクリルパーテーションは災害が多い日本に最適な製品だろう。新型コロナウイルス感染防止策のアクリルパーテーションや、避難所でのパーテーションのほかにも、家庭のインテリアや立体型のパズルに似た玩具・教材としても活用されている。素材や形状を変えれば他にも様々に活用できる可能性があり、目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」にも貢献すると考えられる。