フルリモートでの正規採用に向けては、茨城県プロフェッショナル人材戦略拠点のサポートを受けた。専門のアドバイザーが県内中小企業の経営課題や人材ニーズなどの課題解決のために、人材紹介事業者を通じたマッチングなどを支援する組織で各都道府県に1機関設置されている。
相談すると、「県内には販促人材が多くない。東海村に出社するとなるとなお厳しい。リモート勤務を含めると、間口が広がるのでは」とアドバイスを受けた。紹介を受けた人材紹介会社を通じ、2021年に募集を開始。翌年に最初の採用にこぎつけた。副業兼業人材の活用ではなく、フルリモートの正規採用による人材確保は、茨城県のプロ人材戦略拠点で初めてのケースとなった。
採用した人材は石川、長野、東京、香川、福岡と全国にまたがる。ウェブ会議システムなどを利用してネットで3回の面談を実施し採用を決定した。採用後、3カ月間は東海村の本社に来てもらい研修を行った。研修期間中はウィークリーマンションを用意。そこに泊まってもらい、研修を受けてもらったという。
残念ながら5人のうち1人は退社してしまったが、4人とも販売促進の部署で活躍している。代理店管理や広報など担当はさまざまで本社に勤務するメンバーとチームを組み、ウェブ会議システムなどでコミュニケーションをとりながら業務にあたっている。これまで社内の広報を経験しているスタッフが不在になっていたが、経験者をフルリモートで採用。そのスタッフの知識や経験を活かし、これまで以上に活発に外部への情報発信ができるようになったそうだ。
専門的なノウハウを持った人材の視点を取り入れたことで社内の雰囲気も変化。商品の新たな可能性に気付いたり、商品の魅力を再発見したりすることができ、販促戦略の幅が大きく広がってきたという。フルリモートの社員は、会社から離れたところに生活拠点があるため、これまでにはなかった、違う文化や価値観、視点を持ち込んでくれた。「非常に刺激になっている」と鈴木氏は評価している。