チタンなど難削材にも対応する充実した加工設備
自社商品開発、地域密着と着実にステップアップ
グッドデザイン賞に輝く
同社の売り上げの8割以上が部品加工に偏っていることから、山添社長は自社の強みである精密加工をブランド化した新規事業を模索する。イタリア語で“削り出し”を意味する「MOLATURA」という言葉を新規事業のネーミングに当て新しいブランドの確立を目指す戦略に出た。
難材の加工ノウハウを生かし、15年3月にチタン製の印鑑「SAMURA-IN(サムラ・印)」を発売した。実印、銀行、認印の3種類をラインアップ。軸の形状は一般的な印鑑の“ずんどう”と異なり、凹と凸の2種類から選べる。カラーは10色を用意。チタン素材のため耐久性、耐食性、抗菌性に優れている。ねじ込み式の木製ケースと有松絞の布袋を付属した。さらにオプションでスキャンした毛筆文字の印刻にも対応した。所有する喜びを醸しだす“こだわりの印鑑”はインターネットや雑誌などで話題となり、15年度のグッドデザイン賞にも輝いた。
チタン削り出しの印鑑「SAMURA-IN」は形状もユニーク
地域に密着
B2C市場への参入と同時に、地域とのつながりも強化している。15年4月、同社はJリーグ入りを目指す地元サッカーチーム「ヴィアティン三重」との間で年間スポンサー契約を結んだ。練習着の胸部には、同社の新規事業「MOLATURA」と新商品「SAMURA-IN」のネームが入っている。それだけではない。同チームの選手4人を雇用しており、今後も地元チームとの関係さらに深めていく方針だ。自社の強みである技術のブランド化と独自製品の展開、そして地域密着と着実にステップアップしている。