生産性を高めたい
少子高齢化に伴い労働力の主力となる生産年齢人口の減少による慢性的な人手不足に加え、働き方改革や最低賃金の上昇、更には原材料価格の高騰・デフレ傾向など、中小企業を取り巻く環境の変化に伴い、「生産性を高める」ことの重要性が増してきています。
生産性は、投入した資源に対する成果物の割合を表す指標です。そのため、生産性を高めるには、生産量をあげるだけではなく、「提供するサービスの価値を高める」「業務を効率化しコストを削減する」のいずれか、またはその両方を実現させることが必要です。
ここでは、生産性を高めるための考え方や、よく耳にする用語などを中心に記事をピックアップしました。
注目記事
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りんご栽培の作業を「見える化」 労働生産性の高い農業を追求【もりやま園株式会社(青森県弘前市)】
青森県は誰もが知る日本一のりんごの産地。そんな青森県の中でも特に栽培が盛んな弘前市で、100年以上の歴史を持つりんご園を経営する「もりやま園」代表取締役の森山聡彦氏。広さ約9.7ヘクタール、東京ドーム2つ分もの広大なりんご畑には、青森を代表する品種「ふじ」をはじめ1800本ものりんごの木が栽培されている。2008年からIT駆使した労働生産性の高いりんご栽培を追求。さらにそれをきっかけに、通常は廃棄されるだけだった摘果を有効活用し、りんごのアルコール飲料「テキカカシードル」の製造・販売を成功させた。「6次産業化」の代表的事例として全国的に注目を集め、中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の優良事例として経済産業省が選定する「DXセレクション2022」にも選ばれた。
中小企業とDX
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オンラインショップをスマホ対応にリニューアル 催事販売、直売店およびオンラインショップによるリピート販売とブランド認知拡大【有限会社石黒商店】(愛知県蒲郡市)
愛知県蒲郡市でえびせんべいを製造・販売する石黒商店は2020年にオンラインショップをリニューアル。従来のパソコン向けサイトに加えてスマホにも対応したことで、アクセス数は増えて売上も順調に伸びている。直売店での販売に加え、百貨店催事場での販売、首都圏の駅ナカへの出店増加なども後押しして認知度が高まり、全国から注文が来るようになった。「えびせんべいといえば是蔵」をめざして販路拡大への工夫を続けている。
生産性向上に取り組む企業事例
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サプライチェーン強靭化へものづくりマッチングイベントを開催:札幌市
札幌市は道外企業と道内企業をマッチングする「ものづくりマッチング in SAPPORO」を開催する。サプライチェーンの強靭化等の観点から、製造工程の一部を遠隔地に発注するニーズがある北海道外ものづくり企業を招聘し、そのニーズに応えられる北海道内ものづくり企業との個別商談会を開催する。
イベント
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物流施設の「脱炭素化」に最大2億円:国交省
国土交通省は、倉庫や貨物輸送などの物流施設などに太陽光発電や蓄電池などの再生可能エネルギー関係設備やEV車両などを一体的に導入するための費用を補助する「物流脱炭素化促進事業」の申請を受け付けている。
支援
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「ICTフェアin東北2023」開催:東北総合通信局
東北総合通信局は6月20日、「ICTフェアin東北2023」を仙台市青葉区のTKPガーデンシティ仙台AERで開催する。オンラインでも参加できる。
イベント
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切断・前処理・鍛造・切削・研磨などを一気通貫した部品製造 新たな機械導入でさらなる精度を実現【株式会社大和製作所】(長野県岡谷市)
自動車部品の製造で発展してきた大和製作所は、材料の歩留まりを良くし、顧客の期待に合わせられるよう、工程の工夫を積み重ねてきた。その1つが、冷間鍛造技術だ。熱を使わず常温で鍛造する技術で、熟練度が必要だが歩留まりが高く、ロスの少ないものづくりが可能となる。さらにその前後工程に関わる機械/装置を導入し、工程全体の生産性向上をめざす。
生産性向上に取り組む企業事例
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温度データ収集という「小さな一歩」から全国注目のモデルケースに【秋田酒類製造株式会社(秋田県秋田市)】
日本屈指の米どころであり、奥羽山系の清らかな地下水にも恵まれ、古くから日本酒の製造が行われてきた秋田県。この地の酒造業者が戦時下の企業整備令によって集結して1944年8月に設立されたのが秋田酒類製造株式会社だ。1300年前に湧き出た霊泉にちなんで名づけられた同社の「高清水」は秋田の銘酒として全国的に名高い。そして今、同社はDXのモデルケースとしてもその名を知られることとなった。一つのタンクの温度データを収集するという「小さな一歩」から始まった取り組みは年を重ねるごとに進展し、中小企業の優良事例として経済産業省が選定する「DXセレクション2022」にも選ばれた。
中小企業とDX
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中小企業はバックオフィスの業務改善にどう取り組むべきでしょうか
コロナ対応などで社内ルールが大きく変わり、バックオフィス担当者たちが対応に追われています。中小企業はバックオフィスの業務改善にどう取り組むべきでしょうか
ビジネスQ&A
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なぜ今地方移転を検討する企業が増えているのでしょうか?
ビジネスQ&A