申し込み後、北林博人アドバイザー(以下、北林AD)(※5)による全3回の支援を受けた同社。北林ADのアドバイスのもと、Scope1、2の算定のほか、2040年までのCO2削減ロードマップを策定するに至った。近藤保子社長曰く、大きな成果は、社員がCNに取り組む意義を理解し、CNを“自分ごと化”できたことだったと語る。
「1回目の支援の際、世界のCNを取り巻く状況に始まり、当社のリスク管理の観点からBCPとCNのつながりについて丁寧にお話いただきました。この話を聴いた社員は、CNが自社事業にも影響があることを知り、CNが身近に感じられたといいます。CO2排出量の計算など、いきなり専門的な話から入るのではなく、なぜCNに取り組む必要があるのか、社員に寄り添った分かりやすい説明を頂けて大変良かったです」(近藤保子氏)
また、経営資源に限りのある中小企業がCNに取り組むには、無理なく継続できて経営に効くことを意識することが大切だと、近藤清規会長は言う。
「現場では、知恵と行動を磨くことを意識しています。例えば、2024年10月には本社の屋根に遮蔽材を設置しました。内気温を下げることで空調効率が上がり、結果的に使用電力の減少に繋がりました。他にも、工場長を中心に、印刷機械の稼働時間の調整や小型印刷機の有効活用にも取り組んでいます。これらの取り組みは大きな設備投資は必要ありません。
『環境負荷を減らし、コスト削減できればその分の利益が増える』とする考え方を社員と共有し、“永く続けられる方法を選んで積み重ねる”ことを大切にしています」(近藤清規氏)
「直近は、電気の基本料金の削減を目的にデマンドコントロール(※6)に取り組みました。
今は、調達する電力の排出係数を下げるために、非化石証書の購入や再生エネルギー比率の高い電力プランへの切り替えを検討しています」(近藤保子氏)
(※5)北林博人アドバイザーの経歴は以下を参照。
https://www.smrj.go.jp/regional_hq/kanto/sme/adviser/ool3bn000000hdjb.html
(※6)「デマンドコントロール装置を導入して、最大使用電力をコントロールし、契約電力をできるだけ下げる」こと。
(環境省)
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/gel/ghg-guideline/search/pdf/01_196.pdf