サブカル造形用塗料「ウレヒーロー」(家庭用)に力を入れている。2022年3月開催の第2回アトツギ甲子園で新規事業として発表し、優秀賞を受賞した。
「ウレヒーロー」は、印刷会社から印刷機のゴムパーツの劣化を防ぐ保護剤を作ってほしいと相談を受けたことから設計開発がスタートした。ゴム用の塗料には柔らかさが必要。当社は元々、少量のオーダーメイド品などニッチな製品を開発することに力を入れており、様々な塗料を設計開発する技術力が蓄積されていて、柔軟性のある塗料を開発した経験もあった。そうした蓄積があったからこそ「ウレヒーロー」が誕生した。また、伸縮するゴム用ということで、最大で300%伸び、伸ばしたりねじったりしても割れない、というような従来の塗料にはない性能が「ウレヒーロー」にはある。この特異な性能で市場を開拓したいと思い、当社の公式X(旧Twitter)に投稿して発信し続けた。
すると、「フィギュアにぴったりな塗料がある」「割れないメッキで衣装に使えそう」などと、思いもよらない用途で話題になった。動画再生数が13万と“バズ”り、問い合わせも殺到した。それまでは知らなかったが、サブカル造形に代表されるフィギュアやコスプレ造形では、レザーやPVC(ポリ塩化ビニル)のような軟質素材に最適な塗料が存在せず、好きなポーズを取ると塗料が割れたり剥がれたりしてしまう不具合が発生しているとのことだった。柔軟性と伸縮性に優れた「ウレヒーロー」であれば問題を解決できる、お困りごとを技術力で解決するのがメーカーの使命だ、と思い、業務用として開発した「ウレヒーロー」を一般販売に踏み切った。
2022年3月に販売を開始したところ、売れ行きは上々で、東急ハンズ新宿店ではわずか2日で完売するという盛況ぶりだった。フィギュアやコスプレ衣装作成を中心とするサブカル造形の愛好者らに高く評価され、現在はホームセンターや家電量販店など全国150店舗以上で販売されている。今後は300店舗を目標にしている。