中小企業にとってのカンボジア進出
オープンを間近に控え準備が進む店舗
カンボジアは他のアジア諸国と比べるとマーケットが小さいのではないか?と尋ねると、横井社長はこう答えた。
「海外で一から事業を立ち上げるにあたり、国の大きさは実はあまり関係がないと思っています。逆に、それなりに大きなマーケットのある国は大手企業も目を付けていますから競争が激しくなる。中小企業にとっては実は厳しいのです。しかし、カンボジアのような国はこれからさまざまな産業が立ち上がってくる状況なのに、大手企業はほとんど進出していません。私は勝手に、今のカンボジアは昭和30年代の日本と同じだと言っています。ここからさらに経済が成長していくのです。中小企業が活躍できる場はとても大きいと思います」
横井社長の飲食店は1店舗では終わらない。すでに決定しているものだけで、2013年度中にさらに6店舗の出店を決定している。
「もちろんその次の展開も考えています。ベビーブーム世代向けの業態も考えています。また、カンボジアでもようやく証券取引所が開設されました。我々は株式上場も目指します」
現地で働く人材はどうやって採用したのだろうか?
「社員は私以外に11名います。全員が新規採用です。5名が日本人で6名がカンボジア人。ほとんどが20代半ばの若い社員です。日本人社員は大手メーカー、都市銀行、大手外食企業出身と経歴はバラバラです。私が言うのもなんですが、みんな優秀ですよ」
今回採用活動をしてみて横井社長が感じたのは、「若い社員に対してワクワクするようなキャリアを提示できない大企業の問題」だ。
「狭い日本にとどまらず海外で挑戦したいと思っている若い子はたくさんいるのです。しかし、そういった非常に前向きな若い社員のヤル気を活かすキャリアを提示できていない」
「そんな状況でくすぶっている若者が膨大な数いるのではないか」と横井社長は言う。
今回の社員募集に際し、応募してくる人間のヤル気を見ようと思い、今年5月、採用説明会をプノンペンで開催した。
「当社で働きたければプノンペンの説明会に来て下さい、ということですね」
結果、説明会には8名の若者が日本からはるばるやって来た。
「どの子も非常に優秀で、海外で自分の力でチャレンジしたいという気持ちを強く持っている。日本人が苦手な外国語も、英語ならまったく問題ありませんでした。こんなに優秀な人材が集まるのか!とびっくりしました」