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simpleshowJapan(シンプルショージャパン)

時代の最先端を開拓する「解説動画」のプロフェッショナル

「解説動画」というジャンルが存在しなかった日本に、新しい市場を切り拓いた会社がある。2014年に設立したドイツ生まれの解説動画制作会社、simpleshow Japanである。複雑な商品やサービスの特長をターゲットに、わかりやすくシンプルに伝える解説動画の制作を専門としており、現在、国内外を代表とする企業や団体をはじめとする多くのクライアントを抱える。スマートフォンやソーシャルメディアの普及により市場は拡大しているものの、日本は「解説動画」以前に動画市場自体が欧米より数年遅れている。2008年にドイツで創業したsimpleshowにとって、2014年の日本法人設立は一つの挑戦だった。

  • 日本の解説動画市場を牽引する成長性
  • 複雑な事象をシンプルに伝える「解説メソッド」
  • 「simpleshowアカデミー」による解説メソッドの社員共有

ポテンシャルが高い日本の解説動画市場

日本法人設立を担当したのは、代表取締役の吉田哲氏である。吉田氏とsimpleshowの出会いはsimpleshow本社経営陣である古い友人の相談だった。——解説動画というジャンルが存在しない日本で、simpleshowは事業を拡大できるだろうか。相談を受けて、メディア・ビジネスの研究実績やテレビ局、広告代理店での経験を生かして市場分析をした結果、堅実に成長できると判断。最終的に吉田氏自身が、解説動画を日本で普及させる役を務めることとなった。設立当初を知る周囲は「あの頃大変そうだった」と言われることもある。しかし、資金・人材・時間の余裕がない中で、苦労よりも時代の最先端を切り拓いていくのだというやりがいの方が大きかった。それは今も変わらない。

生真面目な国民性などドイツと日本の類似点、漫画やアニメが幅広い世代で受け入れられている日本の土壌を考えると、simpleshowが日本で受け入れられる確信があった。2017年現在、吉田氏の予測通り、日本の解説動画需要は急拡大している。2016年にsimpleshow Japanが制作した「解説動画」の約3分の1は医療・金融分野が占め、今後も高齢化が進み、社会が成熟した日本においては、医療・金融に加えて、IoT・ロボットなど多くの分野においてドイツを凌ぐニーズがあることが見込まれている。

「短時間・シンプル・共感」が生み出すプレゼン革命

simpleshowの動画は「短時間・シンプル・共感」により聞き手に訴えることが特長である。インターネットの普及により、情報が氾濫。意思決定のプロセスが複雑化した現代において、人々は情報収集にかける時間がない。simpleshowが制作する「3分でわかる!」解説動画は、時代の要請として普及したのである。制作する動画は内容により約1分から長くて約3分。つまり、伝えたいことの核心を削り出したシンプルなメッセージとイラストが特長である。例えば、飲料メーカーの適正飲酒啓発のための解説動画においては、歴史上の人物の教えを引用しながら、シンプルなメッセージとイラストで飲酒の楽しみ方を伝えている。メッセージをシンプルにして一番大切な核心に絞ることで、視聴者にインパクトを与え、強い印象を残す。イラストもシンプルにして視覚情報を減らして、視聴者の集中力を妨げない。さらには視聴者の共感を促すことにも力を入れている。simpleshowは独自の質問票で要点のヒアリングを行った後、クライアントを交えてまずは「脚本会議」を開き、動画を見るターゲットを絞りこむ。徹底的に絞り込んだターゲットに対して、「物語化」した動画を読み聞かせることで、視聴者は「自分のこと」として共感しながら見ることができるのである。

「解説メソッド」による徹底した品質管理

simpleshowの品質に対する姿勢は徹底している。2008年、ドイツの国立メディア大学で学ぶ3名の学生が創業してからずっと、simpleshowは学術的根拠に基づく独自の「解説メソッド」を研究開発しながら蓄積してきた。科学的な実験や調査を重ね、国籍や性別、年齢を問わず通用する体系化された「理解と共感を促す法則」は、同社のシンクタンク兼人材教育機関の「simpleshowアカデミー」により世界中のメンバーに伝授され、共有されている。また、「引き算の美学」によるドイツの合理的かつシンプルなコンセプトやメソッドを習得すれば、年齢に関わらず時代の最先端を牽引する担い手として活躍できる醍醐味が、優秀な若い人材を惹きつける大きな理由となり、simpleshow Japanでは20代の社員が多く活躍している。

「解説メソッド」を武器に実績を積み重ねてきたsimpleshow Japanも今年で設立4年目。ノウハウを順調に蓄積し、戦力増強を進める今年は、日本で培ったメソッドを全世界のsimpleshowグループ全体へフィードバックさせ、世界の解説動画市場にさらなる変革を起こす節目の年となるのではないだろうか。吉田社長の挑戦は続いている。

シンプルなイラストによる動画

One Point

クライアントの課題を解決する独自の「解説動画」

simpleshowが制作する動画は商品やサービスの広報だけに留まらない。地域創生のために大阪府泉佐野市のコワーキングスペースを紹介する動画や、奈良公園に生息する野生の鹿と外国人観光客とのトラブルを減らすための動画など、今までに無い動画を次々と制作している。チラシ、パワーポイントによるプレゼンテーション、立て看板による注意喚起などのコミュニケーション・ツールが、より高い課題解決効果を求めて「解説動画」という新しいソリューションに置き換わっているのである。複雑な事象をシンプルに伝えることでクライアントの課題を解決する。今後も躍進を続けるsimpleshowから目が離せない。

企業データ

吉田哲社長
企業名
株式会社simpleshow Japan
Webサイト
法人番号
7010401110101
代表者
吉田哲社長
所在地
東京都港区南青山4-5-25 シンクレア南青山101
事業内容
解説動画制作