車のナンバーにも掲げた次なる目標、売上高1000億円に向けて臼井氏は新規事業への参入を進める。2024年4月には半導体生産システム関連事業を手掛けるTCK(福岡市)を買収、完全子会社化した。さらに、スイスを拠点とする電力関係の多国籍企業からメガソーラー(大規模太陽光発電)やEV(電気自動車)の充電装置などの保守・点検サービスを受託し、エネルギー・環境分野へも参入した。
国内拠点の整備も進める。JR京都駅近くに建設中の京都本社が2026年11月にオープンする予定だ。大地震や豪雨など大規模災害が頻発するなか、BCP(事業継続計画)の一環で整備するものだが、臼井氏は「京都所在の国内有数の大企業との取引や、近隣の大学との産学連携も念頭に置いている。京都にしっかりと根を下ろし、付き合いを続けていきたい」と話す。
一方、これから売上高100億円を目指す中小企業に対して臼井氏は「進化と深化」を強調する。このうち「進化」とは他社が手掛けていない分野の進出のこと。「飛躍的に成長するには既存事業の延長だけでは不十分。他社との差別化を実現できる斬新なビジネスモデルを構築し、新たな市場を切り開くことが必要だ」と臼井氏。そのうえで必要なのが市場規模の把握だ。「ニッチでありながら相応の売上高を得られるだけのボリュームがあるマーケットなのかどうかを見極めることが大事」と訴える。そして新分野進出に際して求められるのが「深化」。「各社が持つ強みをしっかりと把握するよう、自分たち自身への理解を深めていくことが大事」と、臼井氏は“未来の100億円企業”に対してエールを送る。