「Be With」では、3つの重点課題として「なかまづくり」「ひとづくり」「まちづくり」を設定。このうち「なかまづくり」は一連の活動の基盤となる取り組みで、従業員やホームゲームで一緒に働くスタッフらの働き方改革や健康管理、ホスピタリティなどの各種研修を実施し、考え方を共有する「なかま」の輪を広げていくことを目指す。そのうえで、主に地域の子どもたちを対象とした「ひとづくり」、自治体や企業と連携して地域の活性化を目標とする「まちづくり」の2つの取り組みも続けるとしている。
実際には、「Be With」を発表する以前から「SDGsの活動として地域密着の取り組みは積極的に行っていた」(鈴木秀臣社長)という。同社の親会社である自動車部品のグローバルサプライヤーのアイシン(愛知県刈谷市)には、企業活動とともに地域づくりを進めていこうという文化があり、「たとえばアメリカのシーモア(インディアナ州)に(アイシンの)生産拠点があるが、進出により街の発展に寄与した」(鈴木社長)という。こうした企業文化が2016年に設立されたシーホース三河にも受け継がれ、ファンや地域とのつながりを大切にしようという思いとなっている。
2019年5月には、ホームアリーナで最高のおもてなしを提供したクラブに贈られる「ホスピタリティNo.1クラブ」に選出された。2つのリーグが統合して発足したBリーグでは、当初からプロとして活動していた旧bjリーグのチームに比べ、企業チームが中心だった旧ナショナル・バスケットボール・リーグ(NBL)のチームはファンサービスの面で後れを取っていると言われた。前身がアイシンのバスケットボール部で、旧NBLに加盟していたシーホース三河がホスピタリティで頂点に立ったことは、ファンや地域を大事にする運営会社の思いのあらわれであり、企業チームから地元・地域のチームへの進化ともいえる。