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モノの位置を見える化し、モノを探す時間の削減に貢献【株式会社ワイズ・ラブ】

2020年 4月 21日

物品位置管理IoTサービス「Xeye(クロスアイ)」のイメージ画像
工場や倉庫などにあるモノの位置をリアルタイムで把握できる
製品名=物品位置管理IoTサービス「Xeye(クロスアイ)」

簡単に始めることができるモノの位置情報可視化サービス

株式会社ワイズ・ラブの「Xeye」は、工場や倉庫、オフィスなどで「必要なモノを探すムダな時間」の削減が期待できるIoTサービスだ。導入に際して、大がかりな電気工事や配置換え等は一切不要。管理したいモノにバーコードやICタグなどの個体識別情報を貼りつけ、スマートフォンアプリでその情報を読み取るだけで、簡単にサービスの利用を開始できる。屋内利用の場合は、これらに加えてBluetoothの電波を発信する「BLEビーコン」を柱や壁等に取り付ける。

一度読み取った個体識別情報は、ウェブやアプリのマップ上などで確認できるため、どこに何があるか、あるいはどのくらい空きスペースがあるかといった情報に加え、デッドスペースやモノの滞留時間などをリアルタイムで知ることができる。

スマートフォンをフル活用し、導入のハードルを下げる

同製品は、「位置を可視化する」機能に特化したことで、コスト面や設置の負担などの導入ハードルを可能な限り下げている。また、屋外ではGPS、屋内ではビーコン電波で位置を特定するが、いずれもスマートフォンで管理できるため、屋外と屋内での運用オペレーションを変えずにシームレスな利用が可能な点も強みの一つ。今後、準天頂衛星「みちびき」に対応したスマートフォンが普及すれば、屋外使用における位置測位の誤差は数10cmレベルになることが予想されており、実現すれば小型製品の位置管理も可能になる。

さらに、スマートフォンが運用できない現場、あるいはスマートフォンによる読み取り作業も省きたいといったニーズに対しては、位置情報を把握したいモノの移動を自動的に検出し、位置情報をクラウドに送信する専用端末「Xeye自動測位ユニット(XAPU)」をオプションとして用意。各種通信モジュールが搭載されたこの端末自体をモノに取りつけると、サービスの利用が可能になる。

探すムダに悩む多くの現場で活躍中

同製品の価値が生きてくるのは、製品や仕掛品の保管場所が定まっていない場合や、一品物を取り扱う場合、入出庫や移動のたびに探すムダが発生している現場だろう。すでに新車納車整備業、中古車輸出入・販売業、中古車オークション業などの車両関連、大型車両・建設機械製造業、繊維製造業、建築・土木資材製造業などの製造関連、フェリー運航業などの物流関連では豊富な導入実績がある。今後、大規模工事現場の重機の位置管理や、産廃コンテナの位置管理などへの展開も期待できそうだ。ある導入企業では、月間265時間の作業時間削減に成功。本来業務への充当時間が増えて品質向上につながり、クレーム件数が80%減少したという実績もある。

導入に際しては、1カ月間の無料試用期間も設定。導入前・導入後の改善要望にも柔軟に対応しており、汎用的に使える要望はサービス全体に普及させるなど、製品・サービスの最適化は現在も進行中だ。

業務効率化の最大の敵は“ムダな業務”。そんなムダを低減させる同製品を必要としている企業や業界は、想像以上に多いに違いない。

取材日:2020年2月5日

企業データ

企業名
株式会社ワイズ・ラブ

1995年に法人として設立し、大阪府堺市でIoTシステムの開発を行う。長年培ってきた組み込みシステムの技術やWeb技術をベースに、IoT時代に必要なリアルとバーチャルをバランスよく融合した新しいソリューションの提供を続ける。