ユーザーニーズの製品への落とし込み
自社の強みが活きる分野の目利き
よりよい製品を提供する
サカワは1668年に漆塗装で創業。1919年に漆の技術を応用して黒板製造に乗り出した。この後は黒板製造を軸に事業を展開し、黒板の木枠製造技術から建築分野へも進出している。電子黒板については認知が高まる中、同社もカナダのスマート社からシステムを輸入・販売している経緯はある。ただ「仕入れだけではおもしろくない」と、独自のシステム開発に至った。従来の電子黒板は専用ボードを利用し、映像機器、ソフトなどを合わせた導入費は約100万円。一方、Kocriは「Kocriボード」が従来の学校黒板と同等の約20万円。アプリは年間6000円(月額は600円)で利用できる。「よりよい製品を安価に提供したい」、坂和副社長は力を込める。
重要なハードは自社で手がける
2016年5月、「教育ITソリューションEXPO」の会場となった東京ビッグサイトでサカワのブースは来場者、メディア関係者の注目を集めた。超広角・短焦点プロジェクター「ワイード」の登場が理由だ。約60センチメートルから140インチの画面に投影可能で学校黒板の全領域をスクリーンにできる独自の新ハード。中央設置で黒板の左右に映像の移動ができ、レーザー光源を用いて長寿命化も果たした。「電子黒板のシステムでは独自プロジェクターでなければ、コストが高くなる」と、坂和副社長。システムをすべて手がけることで利益が確保でき、十分な開発投資が可能になるという。若手中心の開発会議では新製品のアイデアが必要に応じて自然と出てくる。「IT技術は追撃が早い」(坂和副社長)が、新旧技術の融合で独自路線を切り開く。
「Kocriボードは写真、動画を鮮明に映せる(罫線もプロジェクターから)」