案件や売り上げの減少幅拡大が懸念される中、思考をすぐに切り替えて、感染症対策ソリューションの開発に注力した。成功例の中でも、筆頭に挙げたいのは「サーモカメラソリューション」シリーズだ。
初弾は、「MET-EYE(メットアイ)for 体温計測」と銘打ったウェアラブルサーモグラフィーカメラ。昨年3月に提供を開始した。建設情報化施工支援ソリューションとして開発したMET-EYE(専用通信機とヘルメット装着型カメラのセット)を、サーモカメラソリューションに転換したものだ。
次弾は、AI顔認証技術によって最大16人を同時に計測できる「サーモロイドPro」。業種を問わず引き合いが相次ぎ、多くの導入実績を残すことが出来た。
「サーモカメラソリューション」シリーズとは別に、「空席状況確認サービス~アイテル~」も好評を得た。飲食店の空席の有無をLINEで可視化するツールの利用目的を、店舗の混雑状況の可視化に切り替えたものだ。入店時の3密回避支援サービスとして提供した。
利用目的を変えたことにより、飲食店だけでなく、スポーツジムやホテル、コワーキングスペースなど幅広いジャンルの施設が導入した。
札幌市と、さっぽろ産業振興財団は、令和2年度のIT利活用促進事業補助金を新型コロナウイルス感染拡大防止事業として執行した。市内IT企業が提供する新型コロナ対策のITツールを導入する企業や店舗を支援する仕組みだ。このITツールに「アイテル」が採択されたことが追い風になった。
独自にオンラインショップも開設し、感染症対策ソリューションの販売を始めた。これまでのB to Bのみの業態から、D to C(事業者によるネット直販)の業態に拡大できたことは、大きな自助となった。
これらの対策を講じた結果、前年同期比で2割減少していた部分を埋めることができた。2020年8月期決算は、微増で着地した。