「誰ひとり取り残さない社会の実現」という同社の基本理念は、商品企画にも反映されている。県内のSDGsリーダーたちを訪ねて交流するバスツアーシリーズがある。使用するバスは走行時のCO2排出量ゼロのEVバス、ペットボトルの持ち込みは禁止でマイ水筒を持参、昼食はビュッフェ形式を止めて1人1膳としフードロスの軽減にも努めた。ツアー参加者はおのずとSDGsを意識するしかけで、取引先事業者と一緒に沖縄県民に「SDGsは難しく考えるものじゃない」というメッセージを発信した。
ツアー内容にSDGsの要素を取り入れることで「楽しくない」旅行になってはならない。商品設計に難しさはあるものの、観光を楽しみながら自然にSDGsを感じる中身にすることで、オンシーズンもオフシーズンも、季節に関係なく売れる商品企画をしていく方針だ。
同社は地元経済界へのSDGs普及活動にも熱心だ。東会長が副代表幹事を務める沖縄経済同友会では、同社の執行役員SDGs特命部長である栩野浩氏がSDGs委員会の委員長を務めていて、地元への広がりも同社が担っている。同友会が考案した「首里城販売 & SDGs応援バッジ」を委託販売し、沖縄経済同友会の会員企業社員をはじめ観光産業に従事する人たちに着用を勧めているのもそのひとつ。売り上げの25%を2019年10月に焼失した首里城復興や、子どもの貧困対策など沖縄県が進めているSDGs活動に寄付するためだ。