開発に腐心する宮原を助けたヒントは、普段の生活の中にあった。宮原の趣味の一つに家庭菜園があった。ある日のこと、誤ってホースを踏んだ宮原の眼に止まったのは、ホースの先端から飛び出す水飛沫だった。
「これだ!」
光ディスク洗浄器はそれから時を経ずして完成した。洗浄液の入ったチューブを圧縮して自動的に洗浄液を吹き付ける仕組みを考え出したのだ。これによって片手で作業できるようになり、従来、人間だと30秒かかっていた作業がわずか3秒にスピードアップされたのである。
「必要は発明の母」というように、この種の製品ニーズは誰でも思いつくはず。それがなぜ、宮原にしか実用化できなかったのか。宮原はこう解説する。
「世界で1000人の人がこういう製品のイメージを描いていたと仮定します。その中で具体的に考えていた人は多分、100人もいなかったでしょうね。そのうち製品に結びついた家庭菜園を趣味としている人は恐らく私1人でしょうね(笑)。」
「エコクリーン」は昨年12月に発売された。これまでに国内で2,000台、海外で500台販売した。「8月までに国内で5000台は販売できると思います」と宮原は、製品の将来性に自信を深める。