正麺でこだわったのは、麺の食感や味わいだけではない。袋麺のもう一つの構成要素であるスープでは「日本のどの地域の人でも満足できる“ど真ん中”の味つくりを目指した」(隅田道太氏)。スープの味には地域性があるため、全国のさまざまなエリアの商品を取り寄せ傾向を把握するように努めた。
また東洋水産によると、袋麺ユーザーの約7割が野菜などの具材を入れて食べているという。そのため、野菜に合うスープづくりを意識し「もやしやキャベツ、ネギなどの具材をトッピングして味の変化を確かめた」(同)。パッケージには具材が入った調理例が載っている。これには「パッケージ自体から、加える具材のイメージがつくように」(神永憲課長)との意味が込められている。
さらに、麺の長さや形状にも独自性を出した。「長い麺では60-90センチメートルにもなるが、正麺では25-30センチメートルにしている。器に取り分けやすく、子どもやお年寄り、女性などでも食べやすいようにした」(同)。
袋麺の多くが麺の形状を四角い形にしているが、正麺は丸く成形されている。「ゆでる時に使う鍋が丸い形状のため、麺自体も丸い方が調理しやすい」(同)との考えからだ。丸い形状だと、輸送段階で空間ができてしまい、コストがかさむなどのマイナス面もある。だがそれよりも「お客さまの調理しやすさを優先させるべき」(神永憲課長)との判断があった。