ビジネスQ&A

CGPマークの貼付手続きを教えてください。

2020年 3月 23日

当社は多用途のデジタル信号処理ユニットを製造しています。顧客は当社製品を顧客製品に組み込んで販売していますが、個々の顧客の製品の詳細は把握していません。
ある顧客から中国RoHS管理規則の認証マークを貼付するように要求がありました。顧客に問い合わせたところオレンジの10年マークではなく、CGPマークと言われました。
CGPマークとはどのようなもので、マークを貼付するにはどのように手続きが必要でしょうか。

回答

CGP(China Green Products:中国グリーン製品)マークは、2019年5月7日に国家市場監督管理総局が公布したグリーン商品識別管理規則で制定されたロゴです。
RoHS管理規則の対象製品のうち目録に収載された12製品は、特定有害物質を非含有としなくてはならず、適合宣言をCGPマークで行います。
CGPマークは、自己宣言方式と国家推進自発的認証方式があります。
自己宣言方式は、自ら適合宣言の証拠を集めて、日本の「非含有保証書」に類似した適合宣言書を発行します。ただ、自己宣言後に公共サービスプラットホームに登録しなくてはなりません。
国家推進自発的認証方式は、認証機関にサンプルを添えて申請します。
自己宣言方式と国家推進自発的認証方式では、CGPマークに追加するマークが異なります。
自己宣言方式は「SDoC」、国家推進自発的認証方式は「認証機関のロゴ」となります。
日本企業がCGPマークを取るには、授権代理人に委託しなくてはなりません。

CGP(China Green Products:中国グリーン製品)マークは、2019年5月7日に国家市場監督管理総局が公布したグリーン商品識別管理規則(绿色产品标识使用管理办法)(注1)で制定されたロゴです。

1. 中国RoHS管理規則の概要

中国RoHS管理規則の対象は、交流1,000V、直流1,500Vを超えない電圧で稼働する電器電子機器です。なお、電器機器は家電製品の意味があります。
中国RoHS管理規則は、EU RoHS指令と異なり、「目録」収載製品を除いて、次の特定有害物質を含有していればオレンジマーク、含有していなければグリーンマークを貼付します。

  1. 鉛及びその化合物 (最大許容濃度 0.1%)
  2. 水銀及びその化合物 (最大許容濃度 0.1%)
  3. カドミウム及びその化合物 (最大許容濃度 0.01%)
  4. 六価クロム化合物 (最大許容濃度 0.1%)
  5. ポリ臭化ビフェニル(PBB) (最大許容濃度 0.1%)
  6. ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE) (最大許容濃度 0.1%)
  7. 国家が指定するその他有害物 (2020年2月時点では特定されていない)

いわゆるオレンジの10年マークの“10年”というのは環境保護使用期限で、企業が決めるものです。
CGPマークの貼付対象は、RoHS(II)管理規則 第17条の「電器電子製品有害物質の制限使用は目録で管理する。工業情報化部は、産業発展の情況に合わせて、発展改革委員会、科技部、財政部、環境保護部、商務部、税関総署および質検総局に諮り、目標達成目録を公表する。」としている特定有害物質の非含有が要求される目録収載製品です。

この「目録」は、2018年3月15日に告示(工业和信息化部公告2018年第15号)(注2)で、第1次目録(注3)が示され、対象製品に関する用途の除外(注4)も告示されました。告示では、施行は1年後とされていました。

第1次目録は次のとおりです。

  1. 冷蔵庫(ボックス型 800リットル以下)
  2. エアコンディショナ(定格冷却能力≤14000ワット)
  3. 洗濯機(洗濯量10kg以下で乾燥機能を含む)
  4. 電気温水器(500リットル以下)
  5. プリンター(各種)(印刷領域≤A3、印刷速度≤60枚/分)
  6. コピー機(印刷領域≤A3、印刷速度≤60枚/分)
  7. ファックス(スキャン機能を含む)
  8. テレビ(チューナーがないがTV用であれば含める)
  9. モニター(LCDやCRTを含む)
  10. マイクロコンピュータ(ディスクトップ、ハンドヘルド、タブレット等)
  11. モバイル通信・携帯電話(GSM/ GPRS、CDMA、CDMA1X等規格)
  12. 固定電話(IP電話を含む)

12製品は2019年11月1日から適用されました。

2.合格評定制度

目録収載製品において特定有害物質が非含有であることの適合評価は、2019年5月16日に公布された合格評定制度と言われる「電器電子製品に有害物質を使用するための適合性評定システム実施計画(电器电子产品有害物质限制使用合格评定制度实施安排」(注5)によります。
電器電子製品合格評定制度は、国家推進自発的企業認証(以下、国家推進自発的認証)と電器電子製品への有害物質の使用制限のサプライヤー適合宣言 (以下、自己宣言)の二つの方法があります。

(1)自己申告方式

电器电子产品有害物质限制使用供方符合性声明规则(電器電子機器の有害物質使用制限供給者適合性宣言規則)(注6)により、供給者適合宣言を報告できる供給者は、生産者および授権代理人です。国外の生産者は、現地法人、輸入業者または販売者などを授権代理人として選択できます。
適合宣言書は日本で流通している「非含有証明書」や「不使用証明書」と類似したものです。

供給者適合宣言の報告は、製品の上市後30日以内にしなくてはなりません。
供給者適合性宣言規則に定める宣言の内容は次のとおりです。
供給者適合宣言の内容には、製品が有害物質の規制を満たすことの規定及び関連技術の支援書類が含まれており、少なくとも以下のものが含まれていなければならない。

  1. 供給者の名称と連絡先
  2. 電子機器名称、仕様、技術文書番号、技術文書分類
  3. 宣言内容および関連する宣言資料の真正性、完全性及び適合性についてのコミットメント
  4. 許可者署名、企業印鑑などを含む追加情報

技術文書の要求は次です。

  • 電器電子製品の供給者は、公共サービスプラットホームにより、適合報告を技術文書としてアップロードすること。
  • 適合報告により、製品が電器電子製品有害物質限界量の要求に適合していることを証明できること。
  • 以下の2種類の方法から選択できる。
    (i)供給者が委託した検証・検査測定機関により、関連標準に基づき宣言を行う製品中の有害物質に対して検査測定を実施し、製品の検査測定報告を作成する方法である
    検査測定機関は、生産者の所有する相応の技術力を有する実験室または資格を備えた第三者の検証・検査測定機関でもよい。
    (ii)すべての組立品、コンポーネントおよび部品、原材料の有害物質に対する判定により供給者が適合報告を整理して作成する方法である。

登録は自己宣言順法報告システム(打开自我声明符合性报送系统)(注7)を利用して行います。
登録手順は、2019年10月8日に电器电子产品有害物质限制使用供方符合性声明使用手册(電器電子機器有害物質使用制限供給者宣言の取扱説明書)(注8)が公示されました。
登録はユーザー登録、供給者適合宣言情報を入力します。
技術文書等はPDF化(Max 100MB)して、アップロードします。

CGPマークは図1となります。

図1:自己宣言のCGPマーク
図1:自己宣言のCGPマーク

(2)国家推進自発的認証方式

RoHS管理規則の適合宣言は2011年8月に、国家统一推行的电子信息产品污染控制自愿性认证实施规则:CNCA-RoHS-0101:2011(国家統一で普及する電子情報製品汚染源制御:自発的認証実施規則)(注9)として公示され、2011年11月から実施されました。
この実施規則による適合宣言方式が、电器电子产品有害物质限制使用合格评定制度实施安排(電器電子製品有害物質合格評定制度の実施規則)の附属書1になっています。
国家推進自発的認証制度は、4方式がありますが、認証機関に認証を申請し、サンプルについて試験を受けて認証となります。

認証のステップは次のとおりです。

  1. 認証の申請
  2. 認証委託人が中国国家認証認可監督管理委員会及び工業情報化部の協同認定の認証機構に申請を提出する
  3. 書類審査
  4. サンプル検査
  5. 初回工場検査(タイプ4のみ適用)
  6. 認証結果評価及び許可
  7. 公共サービスプラットホームに登録
  8. 認証獲得後の監督

ロゴは図2で、図の“ABC”は認証機関のロゴになります。

図2:国家推進自発的認証のCGPマーク
図2:国家推進自発的認証のCGPマーク

3.除外規定と表示

CGPマークに運用についてFAQで次の見解が示されています。(注10)
Q:合格評定ラベルは、環境保全使用期限ラベルまたはe-マークで代替できるか?
A:代替することはできない

目録収載12製品には、真鍮材中に快削性を与えるために4%までの鉛の添加を認めるなどの除外規定があります。
RoHS管理規則第13条のオレンジマークまたはグリーンマークの含有表示義務は継続するという意味です。このFAQにより、CGPマークとオレンジマークまたはグリーンマークの含有表示マークの組み合わせになります。(図3)

図3:製品表示マーク
図3:製品表示マーク

4.まとめ

適合製品は公共サービスプラットホームに登録でき、登録情報は公開されます。(注11)
登録状況は2020年2月末時点で約7,800件が登録されています。

自発的認証実施規則の基本的な考え方は「源流管理」です。
最終製品のプリンターやエアコンなどが、適合しているためには、構成しているユニットが適合していることが必要です。ユニットが適合しているためには、構成している部品が適合している必要があり、部品が適合しているためには、使用している材料が適合していなくてはなりません。
中国RoHS管理規則の対象の電器電子機器は「電流あるいは電磁界に依存して作動し、電流と電磁界を発生、伝送、測定することを目的にするもので、定格稼働電圧は直流1500ボルト、交流1000ボルトを超えない設備および附属品である。」としています。
この「附属品」は、FAQで「電器電子機器の構成部品」を指すとしています。

目録収載の電器電子機器の構成部品も公共サービスプラットホームに登録することができます。
登録情報には、空調機用の炭素鋼ねじアセンブリ(電子部品)もあります。

貴社製品のデジタル信号処理ユニットも、目録収載の電器電子機器に使用される製品であれば、公共サービスプラットホームに登録することができます。
ただ、日本企業は直接登録できませんので、授権代理人に委託して登録します。授権代理人の代理店が日本に数多く出店しています。

引用情報等

当説明内容は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制の解釈は機械翻訳により意訳していますので必ず原文を参照してください。

回答者

中小企業診断士 松浦 徹也