偶発故障:初期故障期間を過ぎて、摩耗故障期間前の偶発的に起こる故障。多くの構成部品からなる製品の安定期に見られる故障。
摩耗故障:疲労・摩耗・老化現象などによって時間とともに故障率が大きくなる故障。
上記のように設備の故障は、その発生の仕方、発生時期によってその原因も異なってきます。このような設備故障を発生させないためには、日頃の設備のメンテナンス、いわゆる設備保全(TPM*)が重要です。
図1 設備点検の実例(シールドガスアーク溶接機)
設備保全の方法には、次のような種類があります。
(1)事後保全
「壊れたら直す」という考え方の保全の方法です。事後保全は、生産設備の休止損失が無視できる場合に用いられている方法で、故障がいつ発生するか予測ができず、故障を発生させないために要員、材料、機械手配などを行うことが非効率であると判断される場合に採用されます。つまり、平均故障間隔が一定でなく、平均修復期間が短く、定期的に部品交換するにはそのための部品費用が非効率である場合などに、採用されています。
(2)予防保全
設備が突発的に故障して、停止するのを防ぐ目的で、経済的時間間隔で部品やユニットの交換などを行う保全です。予防保全の間隔は、設備の規模や寿命などにより1年ごと、半年ごと、月または週ごとなどで定期的に修理やオーバーホールを行います。
(3)生産保全
設備の生産性を高めるもっとも経済性に優れた保全です。つまり、設備を保全や修正がしやすいように、または保全が必要ないように設備を改良したり、設備を製作することです。これらは改良保全、保全予防と呼ばれています。
これらの方法により、設備保全を行い、故障のない生産体制を構築していかなければなりませんが、その前提となるのが各作業工程で作業員が測定数値だけではなく、「音」、「振動」、「匂い」など五感により設備の調子を日々チェックし、少しでも異常が感じられたら何らかの措置をとることです。設備は、単にマニュアルに頼るのではなく、購入後各現場で使い込んで、自分達の仲間だという意識で稼働させることが必要です。
(注)TPM*:Total productive maintenance