設備投資は多額の資金を要し、その資金を中小企業施策の活用で調達しようというのは方向性として正しいかと思いますが、残念ながら設備投資そのものを補助する制度はありません。研究開発や販路開拓など、経営革新につながる事業活動に対する補助金は存在しますが、設備投資は事業規模の拡大であり、前者と比べると経営革新というには弱い部分があるためとも言えます。
では、多額の設備投資資金をどのように調達するかが重要ですが、下記の中小企業施策の活用を検討してください。
【制度融資の活用】
地方公共団体で行っている低利融資制度を活用します。具体的には、事業所所在地の都道府県の商工関係部門に問い合わせてみてください。多くの場合、都道府県の指定する金融機関を窓口にして、その金融機関の窓口を通じて申し込みます。利率は、都道府県が利子補給などをしているため、低利となっています。
【小規模企業設備資金制度の活用】
次に、(公財)全国中小企業取引振興協会の小規模企業者等設備資金導入制度の活用を、検討してください。
設備資金貸付制度は無利子で、貸付期間は原則7年以内、原則必要金額の半分(4,000万円が限度)を貸しつける制度で、大変有効な制度となっています。
設備貸与制度は、設備を割賦販売かリースで導入する場合の支援策なので、無利子ではありません。具体的には、御社が希望する設備を、中小企業支援センター(設備貸与機関)が取得して、御社は中小企業支援センターから割賦またはリースで設備を導入できる制度です。割賦期間は原則7年以内、リース期間は原則3年以上7年以内となっています。
なお、設備貸与制度にかかる利子補給制度ならびに保証金補助制度を創設されている市町村がある場合があり、より設備導入コストを低減できる可能性があります。この制度を利用される方は、同時に事業所所在地の市町村の商工担当窓口にお問い合わせいただくとよろしいでしょう。
ただし、これらの制度は、小規模企業者(製造業そのほかの業種は従業員20人以下、商業・サービス業は従業員5人以下)であることなどが要件となっています。詳しくは、各都道府県の中小企業支援センターにお問い合わせください。
【新事業活動促進法の低利融資制度の活用】
さらに、新事業活動促進法の低利融資制度を活用する方法もあります。ただし、この制度を活用するためには、新事業活動促進法に規定する経営革新計画の承認を受けなくてはいけません。
図1 経営革新計画承認申請の手続きの流れ
なお、経営革新計画の承認を受けると、上記の小規模企業者等設備資金導入制度の貸付限度額が6,000万円となり、必要金額の3分の2までの貸付が受けられる特例があります。
また、小規模企業設備貸与制度における金利が低減される特例を独自に設けている中小企業支援センターもあります。
【政府系金融機関の活用】
政府系金融機関は、政府の施策を金融面から推進する機関で、中小企業金融に関わる機関としては、主に「日本政策金融公庫」、「商工中金」の2つの機関があります。この2機関では、主にチャレンジ融資(新事業展開を図るための資金など)とセーフティネット・再生融資(一時的な運転資金や災害復旧資金の貸付、経営再建資金の貸付など)を行っています。
以上の中小企業施策をぜひご検討いただいて、設備導入コストを低減されることをお勧めいたします。
設備導入の場合は、前者のチャレンジ融資を活用されるとよいでしょう。政策的観点から、貸付限度や貸付利率などが優遇されることがあります。ただし、各機関によって、貸付限度などが異なりますので、詳しくは各機関の窓口までお問い合わせください。