中小企業の海外展開入門

STEP1「輸出国の市場を調査」

1. 市場環境の調査

輸出する場合、どこの国を対象にするかを決めることから始まります。 まずは候補国の人口、経済、文化などの社会環境を調査します。 同時に、輸出する商品の市場の規模(販売数量、価格)やニーズの存在、競合他社の存在、その販売シェアなどの市場調査を行います。 自社製品の特徴や強みを把握し、ターゲット市場でその強みを発揮できるかを知ることが重要です。 そうしたうえで輸出国やターゲット市場を絞り込みましょう。

2. 現地の法規制の確認

輸出国の法律や業界への規制についても確認しましょう。
また、輸出国の関税の有無、また関税がかかる場合の税率や優遇措置についても確認しておきましょう。

事例

部品メーカーのA社は、同社の製品を中国へ輸出・販売するため、優遇措置のある上海の保税区内に倉庫を借りました。
輸出した製品を在庫としてその倉庫で保管し、注文を受けた分だけ通関させることで、関税等のコスト削減と短納期を実現しました。

<林 隆男 ライジングコンサルタンツ(株)代表取締役 中小企業診断士・ITコーディネータ/飯野恵美 中小企業診断士>


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STEP2

販路開拓へ入念な準備

「だれに」「なにを」「どのように」販売するか入念に計画を立てる。