個人関連情報
仮名加工情報
3.個人情報漏えいの原因
個人情報漏えいの原因として最も多いのが「紛失や置き忘れ」、「誤操作」、「マルウェア感染や不正アクセス」で、この3者で全体の約7割を占めるとされます(「情報セキュリティインシデントに関する調査結果」特定非営利活動法人日本ネットワークセキュリティ協会 令和元年)。
「紛失や置き忘れ」「誤操作」といったヒューマンエラーは、教育や環境整備によってある程度防ぐことができますが、マルウェア感染や不正アクセスといったサイバー攻撃から大切な情報を守るのはなかなか厄介です。
近年不正アクセスに起因する漏えい事案の中でも、ECサイト(インターネット上で商品を販売するウェブサイト)や会員用ウェブサイトにおける情報漏えいが多く発生しています。ECサイトではクレジットカード情報、会員用ウェブサイトではポイントの不正利用や個人データが狙われる傾向があります。
また新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、クラウドサービスやテレワーク環境などを新たに導入した企業も少なくないようですが、そうしたシステム環境を狙ったサイバー攻撃によって、個人情報が漏えいしてしまう事案も多く発生しています。
4.漏えい等が発生したら
令和4年4月施行の改正個人情報保護法によって、個人データの漏えい等が発生し、個人の権利利益を害するおそれがあるときは、個人情報保護委員会への報告及び本人への通知が義務化されました。
この法律で「漏えい等」というのは、「漏えい」「滅失」「毀損」という3つの総称のことであるとされます。
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漏えい……個人データが外部に流出すること
例)誤交付、誤送付、盗難、不正アクセスなど
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滅失……個人データの内容が失われること
例)誤廃棄、紛失など
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毀損……個人データの内容が意図しない形で変更されることや内容を保ちつつも利用不能な状態になること
例)改ざん、ランサムウェア等による暗号化など
また、ここで「個人の権利利益を害するおそれがあるとき」というのは、次のような事態のことを言っています。
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要配慮個人情報が含まれる事態
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財産的被害が生じるおそれがある事態
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不正の目的をもって行われた漏えい等が発生した事態
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1000人を超える漏えいが発生した事態
個人データの漏えい等が生じた場合には、それを発見し、情報を集約し、速やかに個人情報保護委員会に報告するとともに、本人に通知することができる態勢を前もって整備しておくことが事業主には求められます。具体的には、社内で担当者を決めておくとともに、個人データの漏えい等が生じた際の対応マニュアルを用意しておくことが必要になるでしょう。
監修
武蔵野経営法律事務所 弁護士・中小企業診断士 加藤剛毅