【問い合わせ対応の効率化ステップ1】 対応内容の記録と蓄積
まずは、現状を知ることから始めましょう。お客様がどのような点に疑問を抱いたか、どのような質問の仕方をされたか、どのような回答を期待していたか、回答の満足度などを記録して蓄積し、分析することが第一歩となります。
記録フォーマットは自由ですが、まずはExcelやそれに類するツールを活用するのも選択肢になると思います。メールや電話など、お客様は複数の手段で問い合わせをされますので、まずは一元的に問い合わせ履歴を管理することから始めましょう。
“企業が外部エコシステム(顧客、市場)の破壊的な変化に対応しつつ、内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネス・モデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図ることで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること”
問い合わせ履歴を管理することのメリットには、以下の点があります。
(1) 発信・公開している情報の不足部分や伝わっていない個所が分かる
質問があるということは、お客様が理解できていない箇所がある、ということです。ホームページや通販サイト、チラシ、営業資料の改善ポイントを見つけられるでしょう。
(2) 一般化できる、「よくある質問」が抽出できる
よくある質問を事前に掲載しておくことで、問い合わせを事前に防ぐことができます。また、後述のITツールを活用する際にも、利用できます。
【問い合わせ対応の効率化ステップ2】 Q&A対応のマニュアル化
問い合わせの内容を蓄積することでお客様からの質問傾向が把握できたら、次のステップは、よくある質問に対する統一的な回答の作成です。この質問が来たら、こう答える、というQ&Aをマニュアル化して共有しておくことで、オペレーターの対応も効率化できます。
【問い合わせ対応の効率化ステップ3】 ITツールの活用検討
問い合わせの内容を記録し、分析し、対応方針が決まれば、担当者の作業効率はアップできるでしょう。また、ホームページなどでよくある質問として公開することで、問い合わせを未然に防ぐことができます。
ですが、Q&Aの数が増えてきた際、ホームページ上に掲載する量が増えすぎてもお客様は読んでくれなくなる懸念があります。
これらの状況になった場合、前述の2種の問い合わせタイプに応じてITツールを導入することが検討されます。
(1) 定型的な回答がある、パターン化できる内容のものに対するITツール
チャットボットと呼ばれる、用意されたQ&Aに適合する質問が来たら自動で回答を返す仕組みが活用できます。チャットボットは従来に比べて安価なクラウドツールも登場してきておりますので、月額数千円~数万円程度で構築できるケースもあります。
具体的なチャットボットの事例として、本メディアを運営する中小機構でもチャットボットを活用しています。以下、2つの活用事例を紹介します。
チャットボットの活用事例(1)「経営相談チャットサービス E-SODAN」
E-SODANには経営に関するQ&Aが搭載されており、入力された質問に適合するQ&Aを紹介することができます。また、チャットボットの対応のみでなく、有人チャットに繋げる機能もあります。有人対応機能は、機能拡張とオペレーターの常駐コストが掛かるため導入ハードルは上がりますが、このような活用展開も考えられます、ということで紹介します。
チャットボットの活用事例(2)「小規模企業共済チャット相談」
(2) お客様の状況を踏まえ、個別に対応する必要がある内容に対するITツール
こちらのケースでは、チャットボットなどの一般化されたQ&Aで対応することは難しくなります。個別で複雑な内容となることから、オペレーターによる対応を前提としつつ、効率化するポイントは「お客様の状況を適切に把握・共有・管理」することになります。
同じお客様から繰り返し問い合わせが来るケースなど、過去の問い合わせの履歴や応対内容を把握した状態で対応することで、効率化することができます。また、お客様の満足度向上にも繋がるでしょう。
これを実現するために活用できるITツールは、「CTI」と呼ばれる仕組みになります。着信のあった電話番号から顧客情報や過去の対応履歴を閲覧でき、記録できる環境を整えることができます。
中小機構「IT戦略ナビ」より
顧客管理の仕組みと併用することで、電話だけでなくメールや対面での活動履歴も管理が可能です。
問い合わせ対応の効率化のまとめ
IT活用に関しては、中小機構も含めて様々な支援制度があります。専門家との相談や、補助制度を活用することで、負担を抑えて業務の効率化を図ることができます。ぜひ、情報を集めてトライしてみてください。
参考資料: