回答
近年、訪問者にとっての目的や機能を分かりやすくするために、用途別にホームページを作り分ける例も増えてきています。まず、現在のホームページにあるコンテンツを目的や機能ごとに分類し、利便性や分かりやすさを最優先にまとめ直して作成することが重要になります。
近年、インターネットも一般的に普及し、中小企業においても用途別に応じてホームページを作り分けている例が増えてきました。また、それらを実現するための技術の成熟や、各種コストも格段に下がってきており、中小企業においても複数のホームページをもちやすくなってきています。
【ホームページの用途】
近年の中小企業におけるホームページの用途は、たとえば表1のようなものに分類できるかと思われます。
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分類 |
機能 |
|---|---|
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情報発信系 |
会社案内、商品案内など |
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商品販売系 |
商品販売、顧客管理など |
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情報収集系 |
アンケート、コミュニティなど |
これらのさまざまな目的をもつコンテンツを一つにまとめてしまうと、そのホームページ自体がそもそも何を目的としたものなのか、訪問者にとって分かりづらいものとなりがちです。そこで、複数の目的をもつホームページは、何かしらの基準ごとに分類して、別々のホームページにした方が、訪問者にとって分かりやすくなるでしょう。
たとえば、表2のような基準での分類などがあげられます。
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分類 |
機能 |
|---|---|
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対象 |
誰に対して情報発信するのか |
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満足 |
どのように役立つのか |
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技術 |
どのように提供するのか |
【用途別コンテンツの作成】
複数の用途をもつホームページを、何かしらの基準ごとに分類したら、それぞれの分類に応じてコンテンツを作成します。
たとえば、表3のような切り口で作り分けることが考えられます。
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切り口 |
説明 |
|---|---|
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デザイン |
用途や目的に応じたホームページのデザインを設計します。たとえば、目標となる訪問者に対して、分かりやすいか、伝えたいことを表現できているか、伝わっているかなどを考慮します。 |
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ユーザビリティ |
そのホームページがどの程度使いやすいかを考慮します。たとえば、簡単に操作できて、ストレスや戸惑いを生ぜず、満足できる内容かなどに配慮します。 |
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アクセシビリティ |
そのホームページが、どの程度多くの人が利用できるかを考慮します。たとえば、高齢者向けのホームページであれば、文字を大きくできるなど配慮します。 |
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インフラ(情報基盤) |
目標となる訪問者が、もっともよく使っているインフラを使うようにします。たとえば、若者向けのホームページであれば、携帯電話からアクセスできるなど配慮します。 |
まずは、相手の立場でホームページを見てみるところから始めてはいかがでしょうか。
【用途別ホームページの構築】
用途別に作成したホームページは、ドメイン名ごとに分けたり、サブドメイン名ごとに分けたりして、別々のホームページとしてインターネット上に公開します(表4)。
※ポイント:大文字と小文字の区別はありません。
またWebサーバー(ホームページを公開するためのコンピュータ)ですが、複数のドメイン名やサブドメイン名を同時に扱えるバーチャルドメイン機能に対応しているものを選ぶと、Webサーバーをホームページごとに設けなくてすむため、経済的に運用できます。
【留意点】
用途別にホームページを整備した場合、閲覧者の混乱を招き、かえってトータルのアクセス数が減少したり、問い合わせ件数が減少したりなどのネガティブな反応が表れることがあります。そうならないように、以下の点に注意してください。
(1)情報の整合性
AサイトとBサイトで記載されている内容が異なると、閲覧者の不信感を招きます。Aサイトで修正した内容は、Bサイトでも確実に修正する体制を整備してください。複数サイトを別々の部署が運用するといった体制では、このような現象が起こりやすくなりますので、ご注意ください。
(2)ランディングページの整備
ランディングページとは、検索してクリックした時に最初に表示されるページのことです。閲覧者がこのページを見て、熟読するか閲覧を止めてしまうかを決めるとても重要なページです。ある商品のページを単純に切り出して別サイトにするケースなども見受けられますが、ランディングページを意識した作りになっておらず、見てもらえないといったことはよく起こります。一つのホームページの流れを意識したランディングページの整備が重要です。
(3)サイト毎のアクセス数向上策
別サイトにすると、各々でアクセス数向上策を打っていかないとなりません。アクセス数向上に費用をかけている場合、予算額が変わらないと、集客が分散して全体のアクセス数が低下することがよく起こります。複数サイトに見合った予算を確保し、各々のアクセス数向上策がうまく機能するように検討を行いましょう。
- 回答者
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中小企業診断士 桑原 泰生

