経営者や管理者は、4で従業員が決めた取り組みを把握し、それを尊重する
定期的に会社と従業員それぞれの目指すところを確認しつつ取り組みを進める
例えば1の現状把握に関しては、パーソル総合研究所が無料で提供する「はたらく人の幸せ/不幸せ診断」などのオンライン診断ツールもあります。こうしたツールを活用することは、社内のウェルビーイングの現状を把握するだけでなく、取り組みをスタートさせるきっかけづくりとしても有効でしょう。
このほか、自社のウェルビーイングの状況把握、あるいは課題解決に向けて、活用できる施策の一例を下図に挙げました。これ以外にも多種多様な方法が考えられます。上記3や4のステップを検討する上では、こうした具体的な取り組みのインプットも役立つでしょう。また、ウェルビーイング経営を会社の発展につなげている事例も多数ありますから、会社の規模感や課題などに共通項のある企業の事例を参考にすれば、自社にとって最適な取り組みを検討しやすくなるかもしれません。
経営のど真ん中に置き、長期的な視点で効果を図る覚悟を
ウェルビーイング経営への取り組みをスタートさせて、前述したような効果が実感できるレベルになるまでには相当の時間を要します。その間には、ウェルビーイングへの取り組みと企業の短期的な利益が対立したり、他の何かを犠牲にしたりする可能性もあり、きっと多くの人が疑心暗鬼になることでしょう。そうした時にブレずに取り組みを進めていくためにも、ウェルビーイング経営の実践は、経営のど真ん中に据えることが重要になります。
そしてもう一つ、経営者自身がウェルビーイングであることも、取り組みを進めていく上での大きな推進力になります。だからといって経営者が取り組みを従業員に押し付けてしまうのはNGです。あくまで自分はどうありたいか、そのために何をすべきかを考えることが前提にありますので、経営者はその気づきをサポートする役割に徹しましょう。
このように、従業員・経営者双方にとって、ウェルビーイング経営への取り組みのハードルは低くありません。経営者を中心に全従業員が「わが社、私にとってウェルビーイングとは何か」をよく考え、その答えを明確にした上で、各自が自信を持って取り組みましょう。その上で、新しいことへのチャレンジを恐れず、目先の成果ではなく長期的な視野で取り組みのゴールを見つめながら、確実にできることからコツコツと実践していけば、気づいた時には大きな成果が出ているはずです。