企業イメージや社会的信頼を確保すること
不祥事に対する内部通報や問題発見のきっかけを作ること
(2)コンプライアンス教育の内容の一例
一般的に、コンプライアンス教育の内容は以下のようになります。部署や職位によって内容を変えることも有効です。特に、管理職の従業員には指導責任も含めて教育を行うことが必要です。
(3)効果的な教育方法
コンプライアンス教育の主な方法には、以下のようなものがあります。
集合研修
疑問をその場で解消できることや、対話型にしやすいのがメリットです。新入社員研修、全社員向け年次研修などで実施します。
eラーニング
専門業者による教材を使用し、時間・場所を選ばず全社員に実施可能で、受講履歴が残ります。定期的な更新もなされ、理解度テストが付いているものもあります。
事例研究
実際のシーンを疑似体験でき、「自分ごと化」しやすいのが特徴です。顧客対応やハラスメント対応演習も良い取り組みです。
事例の共有(社内報・掲示板)
実際に生じた不祥事や、予防に向けた成功事例を従業員へ周知し、共有します。
アンケート・意識調査の実施
従業員の意識を可視化でき、教育内容の見直しに使えます。次年度に向けたコンプライアンス調査や教育にも活用できます。
(4)効果的に行うためのポイント
コンプライアンス教育を行う際に、次のようなポイントを意識すると効果が得られやすくなります。
トップの関与を明確にする
「社長・役員メッセージ」などで、コンプライアンスが会社方針であることを示すと、社員の受け止め方が変わります。不正のトライアングルの3要素である「動機を作らない、機会を与えない、正当化させない」ことを経営陣自らが説明することも効果的です。
自分に関係があることを実感させる
自社の業種や職種に即した身近な事例(例えば、製造現場での下請法違反や納期偽装の例)を使うと効果が高まります。
反復・継続を意識する
一度きりで終わらせず、経営陣からの定期的な情報発信や、年1回以上の定期教育やeラーニングのアップデートなど、継続して実施することで、風化させないようにします。
理解度を測る仕組みを取り入れる
コンプライアンスに関するクイズやテストを取り入れたり、受講記録を人事評価の一部に含めたりすると、学習意欲の向上につながります。
不正のトライアングルの考え方では、3要素のうちひとつでも欠けていれば不正行為が行われにくい、ともいえます。上記を踏まえて、できることから積極的に取り組んでいただくことで、企業の持続可能性を高めることにもつながると考えます。ぜひご参考にしていただければ幸いです。