ここで、高反射塗料塗装前後の室外側屋根表面温度の温度上昇差は、(1)式から、
(ts1-t0)-(ts2-t0)=ts1-ts2=(r2-r1)×I×Roですので、
(ts1-t0)-(ts2-t0)=(0.90-0.25)×0.475×(0.04×1000)=12.4℃
例えば、外気温が30℃のときの高反射塗料塗装前の室外側屋根表面温度は30+(1.0-0.25)×0.475×(0.04×1000)=44℃と求められ、「夏期の天井近くで50℃近くになった」と言う話は、決して誇張ではないことが理解されます。
(2)式から、高反射塗料塗装前後の室内側流入熱量差△qは、
△q={(ts1-ti)÷(R+Ri)}-{(ts2-ti)÷(R+Ri)}=(ts1-ts2)÷(R+Ri)で表されます。
室内側には断熱材が未施工で、トタン等金属材料の熱抵抗は非常に小さいので断熱材による熱伝達抵抗Rは0.0と見做せます。室内側表面熱伝達抵抗Riは、国立研究開発法人建築技術研究所 外皮の熱損失の計算方法の表A.(末尾に記載)から、0.09m2・K/W。
以上から、高反射塗料塗装前後の室内側流入熱量差△qは12.4÷{(0.0+0.09)×1000}=0.138kW/m2(平方メートル)と求められ、年間の空調機の削減電力量は、0.138×100×800÷2.7=4,089kWh/年と求められます。
表A. 表面熱伝達抵抗
※注記
建物の表面熱伝達係数は定数と考えても差し支えありません。ただし、厳密には、表面熱伝達係数は風速や表面温度と外気の温度差等により変わります。したがい、蒸気配管からの放熱などには適用できません。