「蒸気圧力を下げたときの省エネ効果の求め方は?」の通り、(間接加熱の場合)加熱に有効な熱量は蒸発潜熱であり、0.80MPa-Aの蒸発潜熱が2,048kJ/kgで、0.40MPa-Aの蒸発潜熱が2,134kJ/kgであることから、0.40MPa-Aに圧力を下げたときの必要蒸気量は、3,000×2,048÷2134=2,879kg/h
蒸気表から、0.40MPa-Aの飽和蒸気の比エンタルピは2,739kJ/kgで、ボイラ供給水の比エンタルピは209kJ/kg
燃料使用量は、(2,739-209)×2,879×1÷0.9÷40,600=199.3Nm3(立方メートル)/h
5.2 蒸気輸送配管からの放熱量と相当燃料使用量
-
蒸気表から、0.40MPa-Aの飽和蒸気温度は144℃
-
蒸気輸送配管からの放熱量は、0.55×(144-20)×150×1×3.6KJ/Wh=36,800kJ/年
-
燃料使用量は、36,800÷0.9÷40,600=1.0Nm3(立法メートル)/h
6. 製造蒸気圧低減による省エネ効果
-
ボイラ本体
0.80→0.40MPa-A:210.2→199.3Nm3(立法メートル)/h、削減量は10.9Nm3(立法メートル)/h
-
放散熱量
0.80→0.40MPa-A:1.2→1.0Nm3(立方メートル)/h、削減量は0.2Nm3(立方メートル)/h
製造蒸気圧低減による省エネ効果は、ボイラ本体での省エネ効果が50倍程度も大きく(=10.9÷0.2)、改善前後の圧力差が大きいときは「蒸気圧力を下げたときの省エネ効果の求め方は?」の式で求めるだけで十分なようです。ただし、以下の場合は、放熱量が相対的に高い割合を占めることになります。
-
必要蒸気量が相対的に少ない場合や蒸気輸送配管の放熱面積が相対的に大きい場合(ボイラの負荷率がボイラ設置時に比べ低下しているとき等)
-
蒸気輸送配管を保温していない場合(Q1203の通り、未保温時の放熱量は保温時の10倍程度)。