その他有価証券から満期保有目的有価証券への振替
帳簿価格で譲渡したものとみなし、この時点では損益を認識しません。
その他有価証券から売買目的有価証券への振替
振替時の時価で譲渡したものとみなし、損益を認識します。
4.有価証券の減損処理
会計上、有価証券の減損処理については、市場価格の有無により次のように区分され、それぞれ次のように処理することとされています。
ただし、法人税法の有価証券評価損の規定に基づき処理をした場合と比べて、重要な差異が生じないと見込まれる場合には、法人税法の規定に基づく処理によることもできます。
なお、有価証券の減損処理をした場合、時価法による評価損失とは異なり当該時価(実質価額)が翌期首の取得原価となります。
(イ)市場価格のある場合
満期保有目的債券、子会社株式及び関連会社株式、その他有価証券のうち市場価格のある有価証券について、時価が著しく下落したときは、回復の見込みがあると認められる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損失として会計処理をしなければなりません。
この場合の「時価が著しく下落したとき」とは、少なくとも個々の銘柄の有価証券の時価が、取得原価に比べて50%程度以上下落した場合をいいます。
この場合には、合理的な反証がない限り「回復見込みがある」とは認められないため、減損処理を行わなければなりません。
(ロ)市場価格のない場合
市場価格のない有価証券について、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したときは、相当の減額を行い、評価差額は当期の損失として会計処理をしなければなりません。
この場合の「時価が著しく低下したとき」とは、少なくとも株式等の実質価額が、取得原価に比べて50%程度以上低下した場合をいいます。
ただし、回復可能性が十分な証拠により裏付けられる場合には相当の減額を行わないこともできます。
5.一単位あたりの帳簿価額の算出方法
有価証券の一単位あたりの帳簿価額の算出方法は、移動平均法または総平均法によります。
法人税法の規定では、有価証券の一単位あたりの帳簿価額の算出方法は「有価証券の一単位当たりの帳簿価額の算出方法の届出」の提出により選定して届出ることになっていますが、届出がされていない場合には、法定評価方法である移動平均法を選択したものとして取り扱われます。
6.有価証券取得又は売却における付随費用
有価証券の取得時における付随費用は、取得原価に含めることとなりますが、時価評価をする場合、その時価には売却時に要する付随費用は含めません。