市場調査データ

ファミリー向け写真館

ファミリー向け写真館は、お子様やご家族の記念日などに親戚等も含めた多人数で利用できる写真館である。サービスとしては、スタイリストによる衣装選びや、子どもたちの遊戯スペース、休憩スペースの設置など、家族向けの様々な配慮がなされている。以下では、ファミリー向け写真館について、消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査結果を基に探っていく。

1. 現在の利用状況

現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で5%、男性5%、女性4%という結果になっている(表1、図1)。

年代別・性別でみて比較的利用率が高いのは、20代女性(9%)、40代男性(8%)、そして、20代男性と30代女性(7%)などである。

表1 現在の利用状況

表1 現在の利用状況

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図1 現在の利用状況

図1 現在の利用状況

利用頻度を利用者層の中で比較すると、利用者層全体では、「年に1回以下」が75%と最も多く、次いで、「半年に1回(9%)」「2~3カ月に1回(6%)」などの順となっている(図2)。

図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

1回あたりの利用金額に関しては、利用者層全体でみると、「10,000円~30,000円未満」での利用が33%と最も多い(図3)。全体で、「10,000円~30,000円未満」の帯の上部が50%のライン(中央値)に位置していることから、およそ1万円から2万円の間が利用金額の相場であろうと推定される。

図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

2. 今後の利用意向

今後「ぜひ利用したい」と「どちらかといえば利用したい(まあ利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で17%、男性12%、女性22%であり、女性の利用意向の方が高い(表2、図4)。

一方、ファミリー向け写真館の利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、全体で42%、男性37%、女性46%であり、こちらも女性の利用意向の方が高い。

年代別・性別にみると、積極的利用意向、消極的利用意向ともに、30代男性と20代女性を中心に利用意向が高いという分布が見られる。

表2 今後の利用意向

表2 今後の利用意向

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図4 今後の利用意向

図4 今後の利用意向

積極的利用意向から実際の利用率を除いた潜在需要(積極的潜在需要)は、20代~40代女性に多く存在している(図5)。また、男性よりも女性の方に潜在需要が多く存在する。

ファミリー向け写真館の利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、とくに20代~50代女性に多く存在している。また、男性でも20代~40代の層に比較的多くの潜在需要が存在する。

ファミリー向け写真館は、とくに20代~40代という比較的若い女性の間で人気が高いという結果になった。その背景には、「結婚記念日や子供の成長、また、両親や祖父母の長寿祝いの記録などにファミリー向け写真館を利用したい」という意向があるのだろうと思われる。この若い女性層をメイン・ターゲットとして告知活動を行っていくと、さらなる需要を開拓することにつながり、今後の販売促進においては有効であると考えられる。

図5 潜在需要

図5 潜在需要

(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)

調査概要

調査期間:

2017年1月13日~1月26日

調査対象:

国内在住の20代~60代男女(有効回答数:1,000人)

調査方法:

インターネットによるアンケート調査

最終内容確認日2017年1月