市場調査データ
ドッグカフェ
内閣府「動物愛護に関する世論調査(2003年調査、2009年現在最新)」によると全世帯の36.6%がペットを飼っており、そのうち62.4%の世帯が犬を飼っている。以下では、犬と一緒に入ることができるドッグカフェについての消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査を元に探っていく。
1. 現在の利用状況
現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で4%、男性3%、女性5%であり、若干女性の方が男性よりも利用率が高い(表1、図1)。
利用率が比較的高いのは20代女性(7%)と50代女性(7%)となっている。
表1 現在の利用状況
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図1 現在の利用状況
全体的に利用率が低いため、利用頻度の分布にはばらつきが見られるが、全体で見ると、「年に1回以下(40%)」や「月に1回(19%)」「2~3ヶ月に1回(14%)」「月に2~3回(12%)」の利用者が多い(図2)。
図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
利用金額も、利用頻度同様、分布にばらつきが見られるが、1回あたり利用金額のボリュームゾーンは、全体で700~1000円未満の範囲であると考えられる(図3)。利用経験者全体のうち27%が1回に700~1000円を使い、25%が1回に1000~1200円を使っている。また、利用経験者全体のうち81%が1回あたり500~1500円の範囲で利用している。
図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
2. 今後の利用意向
「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい(どちらかといえば利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で6%、男性4%、女性8%となっている(表2、図4)。積極的利用意向は、おおむね若い女性であるほど高く、20代・30代女性(10%)、50代女性(8%)、40代女性(6%)となっている。
ドッグカフェの利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)もまた、若い女性であるほど高い。とくに20代女性の消極的利用意向は高く68%に達している。男性の消極的利用意向もおおむね若い年代であるほど高い。
表2 今後の利用意向
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図4 今後の利用意向
積極的潜在需要(積極的利用意向-利用率)は、30代・60代を中心とした女性に広く分布していると考えられる(図5)。
ドッグカフェの利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、20代・30代男女で大きく、とくに20代女性で大きいと言える。
全体的にリピート率を向上させるとともに、20代~40代男女と60代女性を中心とした層の関心をいかに喚起し、具体的なニーズに結び付けていくかが、今後の成功の鍵と言えるだろう。
図5 潜在需要
※公益財団法人 食の安全・安心財団資料によると、日本の飲食店市場規模は、2009年に12兆6,079億円だったものが2012年には12兆4,686億円にまで縮小している。本レポートのアンケート調査は2009年に行われたものであるが、現在の利用状況は傾向として若干下がっているとも考えられる。
(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)
調査概要
- 調査期間:
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2009年6月25日~7月9日
- 調査対象:
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調査対象:株式会社ベンチャー・リンク 消費者モニター組織「コンシューマー・アイズ」のモニター会員、全国20代~60代男女(有効回答数:1192人)
- 調査方法:
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インターネットによるアンケート調査
最終内容確認日2013年9月