市場調査データ

ハンバーガーショップ(2021年版)

2021年11月26日

ハンバーガー店は、数多くのフランチャイズ・チェーンの展開により国内に広く普及し、今では、30代男女を中心に幅広い年代層に支持されている。以下では、ハンバーガー店についての消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査結果を元に探っていく。

1. 現在の利用状況

現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で69%、男性67%、女性70%であり、女性の方が利用率は高い(表1、図1)。20~30代・60代では男性よりも女性の方が高い。特に20~30代女性では利用率が78%と比較的高い。

表1 現在の利用状況

表1 現在の利用状況

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図1 現在の利用状況

図1 現在の利用状況

利用頻度についても、「半年に1回」以上利用するユーザーは、全体で81%、男性83%、女性79%であり、とくに40代男性、30代女性は利用率が90%を超えている(図2)。

図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

1回あたり利用金額は、全体で「500~1,000円未満」がボリュームゾーンと言える(図3)。利用経験者全体のうち、49%が「500~1,000円未満」の範囲内で利用し、28%が「1,000~3,000円未満」の範囲内で利用している。
「1,000~3,000円未満」の範囲内で利用するユーザーは、30代女性(39%)で高い。

図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

2. 今後の利用意向

今後「ぜひ利用したい」と「どちらかといえば利用したい(まあ利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で62%、男性59%、女性66%であり、女性の方が利用意向は高い。性別・年代別にみると、30~40代女性の層で特に高くなっている(表2、図4)。
ハンバーガーショップの利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、すべての性別・年代で70%を超えている。とくに20~30代女性は9割を超えており、極めて高い水準にある。

表2 今後の利用意向

表2 今後の利用意向

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図4 今後の利用意向

図4 今後の利用意向

積極的利用意向から実際の利用率を除いた潜在需要(積極的潜在需要)は、すでに高い利用率を背景に総じてマイナスとなっている。(図5)。
また、ハンバーガーショップの利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、60代男性(24%)で高い。
今後は、若い年代層の高い利用率を維持しながら、高い年代層の関心を喚起し新たな来店利用に結びつけていくことが、成功の鍵といえるだろう。中高年の志向に合致した新メニュー開発など、潜在顧客の開拓に向けた工夫も必要だといえる。

図5 潜在需要

図5 潜在需要

(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)

調査概要

調査期間:

2021年9月7日~9月8日

調査対象:

国内在住の20代~60代男女(有効回答数:1,000人)

調査方法:

インターネットによるアンケート調査

最終内容確認日2021年9月

関連記事