市場調査データ
ふとんクリーニング
ふとんクリーニング(ふとん丸洗いサービス)は、一般的にはまだ馴染みが薄いが、20代・30代女性を中心に、60代女性に至るまで幅広い層に大きな潜在需要が存在していると考えられる。以下では、ふとんクリーニングについての消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査を元に探っていく。
1. 現在の利用状況
現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で6%、男性6%、女性7%となっている(表1、図1)。年代・性別では、40代女性(10%)の利用率が最も高い。
表1 現在の利用状況
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図1 現在の利用状況
利用頻度に関しては、利用経験者全体で「3年に1回未満(37%)」が最も多いが、「年に1回」以上利用するユーザーも4割程度存在している(図2)。
最も利用率の高い40代女性においては、利用経験者の38%が「年に1回」以上利用し、24%が「半年に1回」以上利用している。
図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
1回あたり利用金額は、1,000円~2,000円未満がボリュームゾーンであると考えられる(図3)。この範囲内に利用経験者全体の28%が収まっている。
最も利用率の高い40代女性においては、利用経験者の60%が1回に3,000円以上を使い、50%が1回に5,000円以上を使い、40%が1回に7,000円以上を使っている。
図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
2. 今後の利用意向
「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい(どちらかといえば利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で17%、男性12%、女性24%であり、女性の利用意向が高い(表2、図4)。
ふとんクリーニングの利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、全体で55%に達し、男性48%、女性64%となっている。消極的利用意向は、男女ともに若い年代であるほど高く、とくに20代女性では74%に達している。
表2 今後の利用意向
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図4 今後の利用意向
積極的潜在需要(積極的利用意向-利用率)は、20代・30代を中心とした女性に多く存在しているといえる(図5)。
ふとんクリーニングの利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、20代・30代を中心とした女性に加え、若い年代の男性、さらに60代女性に至るまで幅広い層に多く存在しているといえる。
20代・30代を中心とした女性や若い年代の男性などの関心をいかに喚起し、実際の利用に結びつけていくかが、今後の成功の鍵といえるだろう。また、図1で、「利用経験あるが、現在利用していない」人の割合が利用率と比べると高く、リピーターが定着しにくい様子もうかがえるので、季節ごとの割引キャンペーンの実施やポイントカードの導入など、既存顧客の継続利用に努めることも重要だといえる。
図5 潜在需要
※総務省統計局「家計調査(総世帯調査)」によると、家計1世帯がクリーニング代(洗濯代)にかける年間支出金額平均は、2010年で6,951円、2012年で6,210円となっており、減少している。本レポートのアンケート調査は2010年に行われたものであるが、現在の利用率等は傾向として若干下がってきているとも考えられる。
(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)
調査概要
- 調査期間:
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2010年8月3日~8月23日、11月19日~24日
- 調査対象:
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WizBiz株式会社 消費者モニター組織「コンシューマー・アイズ」のモニター会員、全国20代~60代男女(有効回答数:1249人)
- 調査方法:
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インターネットによるアンケート調査
最終内容確認日2013年9月