市場調査データ

リサイクルショップ(2021年版)

2022年 3月18日

リサイクルショップの市場規模は、近年拡大傾向にある。その背景として、厳しい経済状況により消費者の生活防衛意識が高まり、結果的に廉価品の多いリサイクルショップは支持される形となった。今後は、消費者同士での円滑な不用品の商取引を実現した「フリマアプリ」との住み分けが注目される。以下では、リサイクルショップについて、消費者の利用状況や利用意向のアンケート結果を元に探っていく。

1. 現在の利用状況

現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で31%、男性32%、女性29%であり、男性の方が利用率は高い(表1、図1)。年代・性別でみると、40代男性(39%)が最も高い利用率である。

表1 現在の利用状況

表1 現在の利用状況

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図1 現在の利用状況

図1 現在の利用状況

利用頻度についても、「半年に1回」以上利用するユーザーは、全体で51%、男性56%、女性46%であり、すべての年代で男性の方が女性よりも高い(図2)。「年に1回」以上利用しているユーザーは、特に60代女性(59%)が高い。

図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

1回あたり利用金額は、全体で「1,000~3,000円未満」がボリュームゾーンと言える(図3)。利用経験者全体のうち、31%が「1,000~3,000円未満」の範囲内で利用し、24%が「500~1,000円未満」の範囲内で利用している。

「1,000~3,000円未満」の範囲内で利用するユーザーは、40~50代男性が4割以上となっている。

図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

2. 今後の利用意向

今後「ぜひ利用したい」と「どちらかといえば利用したい(まあ利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で33%、男性33%、女性34%であり、性別であまり差はみられない。性別・年代別にみると、40代男性(40%)で特に高くなっている(表2、図4)。

リサイクルショップの利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、すべての性別・年代で60%を超えている。特に30代男性と20代女性では8割を超えており、極めて高い水準にある。

表2 今後の利用意向

表2 今後の利用意向

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図4 今後の利用意向

図4 今後の利用意向

積極的利用意向から実際の利用率を除いた潜在需要(積極的潜在需要)は、60代男性と40代女性にマイナスがみられる。(図5)。

また、リサイクルショップの利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、全体43%、男性44%、女性41%であり、20代女性(55%)が最も高い。

現在は性別・年代で利用率に大差がないことから、メインの顧客層の構築と需要を開拓していくことが有効だと考える。

図5 潜在需要

図5 潜在需要

(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元にした一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)

調査概要

調査期間:

2021年9月7日~9月8日

調査対象:

国内在住の20代~60代男女(有効回答数:1,000人)

調査方法:

インターネットによるアンケート調査

最終内容確認日2021年9月

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