市場調査データ

金券ショップ

金券ショップの取扱商品は、一般に、商品券、希少な切手やコイン、テレホンカードから、高速道路の通行券、鉄道や航空機の搭乗券までと幅が広い。以下では、金券ショップについての消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査を元に探っていく。

1. 現在の利用状況

現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で39%、男性40%、女性38%となっており、若干男性の利用率の方が高い(表1、図1)。利用率が最も高いのは、40代男性(49%)であり、他はおおむね40%前後の利用率となっている。

また、「利用経験あるが、現在利用していない」人の割合が利用率と比べると多く、リピーターが定着しにくい様子もうかがえる。

表1 現在の利用状況

表1 現在の利用状況

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図1 現在の利用状況

図1 現在の利用状況

利用頻度に関しては、全体で、「3年に1回未満(23%)」の利用者が多く、ほか「月に1回」から「2~3年に1回」まで利用頻度はほぼ均等に分布している(図2)。 「月に2~3回以上」利用するヘビーユーザーも利用経験者全体で5%程度存在している。

図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

1回あたり利用金額のボリュームゾーンは、全体で、3000~5000円未満の2000円幅の範囲と考えられる(図3)。利用経験者全体のうち15%が1回に3000~5000円を使い、34%が1回に2000~7000円を使い、56%が1回に1500円~1万円を使っている。

一部に1回10万円以上の高額利用も見られるが、利用経験者全体では、ほとんど(98%)が1回3万円未満での利用となっている。

図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)

2. 今後の利用意向

「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい(どちらかといえば利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、30代~40代女性を中心に高くなっている(表2、図4)。積極的利用意向は、40代女性(60%)、30代女性(59%)、40代男性(54%)の順で高い。

金券ショップの利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、20代~50代男女で高く、いずれも80%以上となっている。

表2 今後の利用意向

表2 今後の利用意向

(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)

図4 今後の利用意向

図4 今後の利用意向

積極的潜在需要(積極的利用意向-利用率)は全ての年代・性別でプラスとなっており、かつ、全ての年代で女性の方が男性よりも潜在需要が大きい(図5)。

金券ショップの利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)も、全ての年代で女性の方が男性よりも大きい。とくに20代~50代女性、20代~30代男性には、比較的大きな潜在需要が存在していると考えられる。

全体的にリピート率を向上させるとともに、20代~50代女性や20代~30代男性を中心に、幅広い層の関心をいかに喚起し、具体的なニーズに結び付けていくかが、今後の成功の鍵と言えるだろう。

図5 潜在需要

図5 潜在需要

※本レポートのアンケート調査は2009年に行われたものであるが、消費者の低価格志向が進むことにより、今後の利用意向等は若干上がっているとも考えられる。

(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)

調査概要

調査期間:

2009年11月13日~11月27日

調査対象:

株式会社ベンチャー・リンク 消費者モニター組織「コンシューマー・アイズ」のモニター会員、全国20代~60代男女(有効回答数:1287人)

調査方法:

インターネットによるアンケート調査

最終内容確認日2013年9月