市場調査データ
占い関連グッズ販売
近年の占いブームを背景に、占い関連グッズ販売も注目されつつある。占いグッズの利用率は未だ低いが、若い女性を中心に根強い固定客も存在する。以下では、占いグッズ販売についての消費者の利用状況や利用意向を、アンケート調査結果を元に探っていく。
1. 現在の利用状況
現在の利用状況を見ると、「よく利用している」と「たまに利用している」を合わせた「利用率」は、全体で1%、男性1%、女性2%であり、男女ともに利用率は低い(表1、図1)。
年代別・性別で見ても、利用率の最も高い20代女性で3%であり、ほか30代・40代男女も2%程度である。
また、「利用経験あるが、現在利用していない」の割合が利用率に比べて大きいことから、全体的にリピート率は低いとも考えられる。
表1 現在の利用状況
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図1 現在の利用状況
利用頻度は、全体で「3年に1回未満」や「2~3年に1回」が多い(図2)。
年代別・性別では、20代女性や30代・40代男性で利用頻度は比較的高いといえる。利用経験者のうち、「月に1回」以上利用するユーザーは、20代女性で13%、30代男性で30%、40代男性で43%である。また、20代女性の中には、「週に2~3回」利用しているユーザーも少なからず存在している。
図2 利用頻度(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
1回あたり利用金額は、300円未満から30,000円以上までと幅広い(図3)。
全体で見ると、「500~700円未満」と「700~1,000円未満」の境がグラフのほぼ50%の水準に位置していることから、700円前後が、1回あたり利用金額の一般的な相場(中央値)であると推定できる。
利用金額が比較的高いのは、20代~40代の女性である。利用経験者のうち、1回に3,000円以上を使うユーザーの割合は、20代女性で19%、30代女性で13%、40代女性で11%となっている。
図3 1回あたりの利用金額(「利用したことがない」「不明」回答者を除く)
2. 今後の利用意向
今後「ぜひ利用したい」と「まあ利用したい(どちらかといえば利用したい)」を合わせた比率(積極的利用意向)は、全体で1%、男性1%、女性2%となっている(表2、図4)。
一方、占いグッズ販売の利用に否定的な意向を持たない人の比率(消極的利用意向を持つ人の比率)は、全体で12%、男性13%、女性11%となっており、積極的利用意向との間で男女の意向が逆転している。「一部の女性の強い利用希望者」と、「多くの男性の無関心層」の存在が、同市場における特徴であると推測できる。
表2 今後の利用意向
(注:小数点未満を四捨五入しているため、表中の数値の合計は必ずしも合計該当欄の値に一致しない。)
図4 今後の利用意向
積極的利用意向から実際の利用率を除いた潜在需要(積極的潜在需要)は、利用率、利用意向ともに差がほとんど無いことから、おおむねプラスマイナスゼロのあたりに集中している(図5)。
占いグッズ販売の利用に否定的な意向を持たない層を加味した潜在需要(消極的潜在需要)は、全ての年代・性別でプラスとなっている。とくに、20代・30代の男性を中心に潜在需要が眠っていると考えられる。
占いグッズには、タロットカードや水晶など、占い師が扱う商品も多い。このため、プロやアマチュアの占い師のリピート客も多いと考えられる。少量でも多品種で充実した品揃えを実現するなど、優良なユーザーを確実に固定客とするための施策が必須であるといえる。また、若い年代を中心とした男性の無関心層の関心を喚起することもできれば、さらなる需要開拓も可能である。
図5 潜在需要
※原発事故が健康に与える影響など、先行き不透明な事柄は多い。本レポートのアンケート調査は2012年に行われたものであるが、利用意向等は上がってきているとも考えられる。
(本シリーズのレポートは作成時時点における情報を元に作成した一般的な内容のものです。個別の施策等を検討される際には別途、専門家にも相談されることをお勧めします。)
調査概要
- 調査期間:
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2012年6月2日~6月29日
- 調査対象:
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国内在住の20~60代男女(有効回答数:1,084人)
- 調査方法:
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インターネットによるアンケート調査
最終内容確認日2013年9月