調査

中小企業の6月景況、コロナ禍長期化で5カ月ぶり悪化:日商

2021年 7月 2日

日本商工会議所が6月30日に発表した6月の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果によると、6月の全産業合計の業況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値)は、前月比1.7ポイント悪化のマイナス26.7と、5カ月ぶりに悪化した。需要増が続く半導体・電子部品関連や自動車関連製造業のほか、公共工事に下支えされた建設業が堅調に推移したが、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の実施に伴い長引く活動制約が足かせとなって小売業や観光関連サービス業は低調な動きが続いている。

このうち建設業は前月比同3.4ポイント悪化のマイナス18.9、製造業は同0.4ポイント改善のマイナス14.6、卸売業は同1.9ポイント悪化のマイナス25.8、小売業は同10.2ポイント悪化のマイナス41.8、サービス業は2.9ポイント改善のマイナス30.6だった。

21年7月から9月の先行き見通しDIは、6月に比べ0.1ポイント悪化のマイナス26.8。ワクチン接種加速化に伴う経済活動正常化や観光需要の回復のほか、東京オリンピック・パラリンピックの開催による経済効果に期待する声があるものの、活動制約の長期化に伴う製品・サービスの受注・売上減少による業績悪化の継続や、原油価格を含む原材料費の上昇による採算悪化への懸念などの不透明感は拭えていない。

調査は6月15日から21日、全国337商工会議所の経営指導員や職員が会員2668社に調査票を配布。79・9%にあたる2131社の回答を得た。

詳しくは日商のホームページから。

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