調査
サービス業がプラス景況に:5月末の中小景況
2022年 6月 29日
全国中小企業団体中央会がまとめた5月末時点の「中小企業月次景況調査」によると、景況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値)はマイナス23.7で、前月に比べて1.0ポイント上昇した。3年ぶりに行動制限のないゴールデンウイークを迎えたことで、商店街や卸売業、サービス業を中心に景況感が改善。一方で原材料価格の高騰に対し、製造業を中心に価格転嫁交渉が十分に進まず、先行きを懸念する声も多いという。
業種別にみると、非製造業はマイナス21.6で、前月に比べて3.4ポイント上昇。外食や宿泊関連のサービス業がプラス1.4(前月比7.0ポイント上昇)とプラス景況となったのを始め、商店街がマイナス22.8(同5.5ポイント上昇)、卸売業はマイナス16.7(同5.0ポイント上昇)、運輸業はマイナス40.4(同3.7ポイント上昇)、小売業はマイナス30.3(同2.3ポイント上昇)と、総じて改善している。
一方の製造業はマイナス26.4で、前月に比べて2.1ポイント悪化した。化学・ゴムがマイナス39.3(前月比10.7ポイント上昇)、電気機器がマイナス27.0(同5.0ポイント上昇)と上昇した半面、木材・木製品がマイナス18.7(同9.9ポイント悪化)、紙・紙加工品はマイナス48.0(同8.0ポイント悪化)、鉄鋼・金属はマイナス19.8(同6.0ポイント悪化)など残る10業種は軒並み悪化した。
調査は都道府県中央会に設置されている情報連絡員(協同組合、商工組合の役職員約2600人に委嘱)に対し、所属する組合の組合員の全体的な景況(前年同月比)を聞いた。
詳しくは全国中央会のホームページへ。