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経産大臣賞にSPACECOOL・末光氏、科技大臣賞にアイラト・角谷氏:第25回JVA表彰式
2025年 12月 19日
中小機構は12月18日、革新的で潜在成長力の高い事業や社会課題解決を目指す志の高いベンチャー起業家を表彰する「第25回Japan Venture Awards(JVA)」の受賞者を発表し、東京都港区の虎ノ門ヒルズフォーラムで表彰式を行った。経済産業大臣賞はSPACECOOL(スペースクール、東京都港区)の末光真大(すえみつ・まさひろ)代表取締役CEO兼CTOが受賞。科学技術政策担当大臣賞にはアイラト(宮城県仙台市)の角谷倫之(かどや・のりゆき)代表取締役が選ばれた。このほか中小企業庁長官賞や中小機構理事長賞など合わせて起業家13人、ベンチャーキャピタリスト2人を表彰した。
経済産業大臣賞に輝いた末光氏は、従来の技術では実現できない「日中ゼロエネルギー冷却」によるエネルギー負荷削減や生産性向上を可能にする放射冷却素材「SPACECOOL」を開発した。表彰式で末光氏は「ここまで成長できるとは全く思っていなかった。今回の受賞に恥じないよう、スタートアップの模範になる企業に成長していきたい」と受賞の喜びを語った。
一方、科学技術政策担当大臣賞受賞の角谷氏は、日本初のがん放射線治療AIスタートアップとしてAIを活用した放射線治療計画支援ソフトウェア「RatoGuide(ラトガイド)」を開発した。受賞に際して角谷氏は「これからも、国内のみならず世界のがん患者を救えるような革新的な技術を開発し、社会に貢献していきたい」と、さらなる研究開発に意欲を見せた。
表彰式にプレゼンターとして参加した越智俊之・経済産業大臣政務官は「我が国経済がデフレに後戻りせず強い経済を実現するにあたり、その中核を担うのがスタートアップのサービス・商品。今回の受賞を機に経済を牽引する企業に成長することを期待する」と受賞者を激励した。また、若山慎司・内閣府大臣政務官はアイラトの技術について「治療の成功を左右する治療計画をAIで自動化し、作業時間を大幅に短縮する大変有意義な取り組み。速やかな社会実装を願ってやまない」と称賛した。最後に、審査委員長を務めた東出浩教・早稲田大学大学院経営管理研究科教授は「“人間の価値”と“時間の価値”を高めるビジネスが今回受賞した。(二つの価値が)これからのより良い社会をつくっていく。力を結集してより良い社会をつくっていきたい」と述べた。
大臣賞以外の受賞者は次のとおり。
【中小企業庁長官賞】
高橋亮祐Acompany代表取締役CEO▽三輪謙二朗レンティオ代表取締役社長
【中小機構理事長賞】
佐藤太紀TopoLogic代表取締役▽佐藤亨ソニア・セラピューティクス代表取締役社長兼CEO
【SDGs特別賞】
岩井順子ストーリーライン代表取締役CEO/CDO▽深井喜翔KAPOK JAPAN代表取締役社長
【地域貢献特別賞】
大西洋フツパー代表取締役兼CEO▽今啓亮マルゴト取締役・ファウンダー
【JVA審査委員会特別賞】
入江雄介コクー代表取締役CEO▽片桐萌絵とらでぃっしゅ代表取締役▽田真茂ドクターズプライム代表取締役▽平井瑛estie代表取締役
【JVCA特別奨励賞】
平井翔大Letara代表取締役Co-CEO
【ベンチャーキャピタリスト奨励賞】
河野純一郎ANRI General Partner▽水本尚宏アント・イノベーションズ代表取締役社長/東京大学協創プラットフォーム開発フェロー
詳しくは中小機構のホームページへ。