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「もの補助」成果の販路を開拓 「新ものづくり・新サービス展」開幕:全国中小企業団体中央会

2025年 12月 17日

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開会式でテープカットする関係者

全国中小企業団体中央会が主催する、ものづくり補助事業展示商談会「中小企業 新ものづくり・新サービス展」(経済産業省・中小機構など後援)が12月16日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開幕した。ものづくり補助金を活用して新たな製品やサービス・技術を開発した中小企業・小規模事業者が出展し、新たな顧客・販路の開拓に向けて成果をアピールする。18日まで。

会場に多くの来場者が訪れた写真画像
会場には多くの来場者が訪れた

展示会は、ものづくり補助金を活用して中小企業・小規模事業者が開発した成果の販路開拓や販路拡大につなげ、中小企業・小規模事業者の成長を後押しすることを目的に2015年から開催されており、今年で11回目となる。中小機構の中小企業生産性革命推進事業に関連する予算が活用されている。今年は、全国から520社が出展しているほか、86社がウェブ出展している。

この日行われた開会式で、全国中小企業団体中央会の森洋会長は「今年は害獣対策や防災、アップサイクル製品、オーバーツーリズム対策など日本が抱える社会課題を解決に導く企業も数多く出展している。中小企業・小規模事業者の底力で生み出された成果を来場者の皆さんに感じてもらい、新時代に躍進するビジネスのチャンスの場にしてほしい」と呼び掛けた。

また、井野俊郎・経済産業副大臣は「ものづくり補助金は、これまで約12万社の新製品・新サービスの開発をしてきた。この展示会が新たなビジネスや省力化のきっかけになり、より多くの中小企業の稼ぐ力につながることを願っている」とあいさつした。

展示会に出展した食品機械製造業の西光エンジニアリング株式会社(静岡県藤枝市)は、新たに開発中の熱効率の優れたSDGs対応型の焙煎機を紹介し、性能をアピールしていた。ものづくり補助金を活用して技術開発に積極的に取り組んでいた先代社長が1年前に急逝し、その遺志を引き継いだ橋下育郎代表取締役は「現在は温度制御などの技術開発に取り組んでいる。展示会を通じて技術面で連携できる相手先が現れてくれることも期待している」と話していた。

出展企業を視察する中小機構の宮川正理事長の写真画像
出展企業を視察する中小機構の宮川正理事長

数年ぶりに出展したという製缶板金業の島田工業株式会社(群馬県伊勢崎市)は水道水でも不純物のない透明度の高い氷をつくることができる製氷装置を紹介している。入内島智宏マーケティング営業部長は、「約40年前に開発した技術をベースに新たに開発した。猛暑でかき氷などの需要が増えており、飲食店などに売り込みたい」と意気込みを見せていた。

詳しくは、公式ホームページへ。