調査

前月比1.2ポイント悪化:9月の小規模企業業況

2023年 11月 6日

全国商工会連合会がまとめた9月末時点の「小規模企業景気動向調査」によると、産業全体の業況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値)はマイナス20.3となり、8月末に比べて1.2ポイント悪化した。製造業を中心に売り上げの不安定な状況が続き、先行きに対する不透明感が強まった。

業種別にみると、製造業はマイナス24.2となり、前月比0.4ポイント悪化した。食料品関連が記録的猛暑による原材料不足から生産を伸ばせなかった。また、繊維関連では小ロットでの注文が増加し、売り上げが伸び悩んだ。建設業はマイナス25.8となり、2.4ポイント悪化した。資材価格の高騰を背景に受注が減少しているほか、人手不足も重なった。

小売業はマイナス28.4で3.9ポイントの悪化となった。衣料品関連で秋物衣料の動きが鈍いほか、食料品関連では野菜の生育不良で仕入れに影響が出た。また、耐久消費財関連では、電化製品の買い控えが起きているという。サービス業はマイナス2.7となり 1.7ポイント改善した。旅館関連で人手不足による機会ロスが発生した一方、クリーニング関連はイベント関連の需要が出て大幅に改善した。

調査は全国約300商工会の経営指導員が対象。8月末時点の景況感を調査票に選択記入した。

詳しくは、全国商工会連合会のホームページへ。

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