調査

前月比5.8ポイント悪化:1月末の小規模企業景況

2023年 3月 1日

全国商工会連合会がまとめた1月末時点の「小規模企業景気動向調査」によると、産業全体の業況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値)はマイナス33.5で、前月に比べて5.8ポイント悪化した。価格転嫁が追いつかず、コスト高騰が経営を圧迫しており、特に全業種で採算DIが大幅に悪化した。また前月はプラス水準だった売上額DIは、マイナス水準に転落した。

業種別の業況DIは、製造業がマイナス34.8で、前月比2.9ポイント悪化した。燃料価格高騰による電気代の値上げが採算DIの悪化に繋がっている。建設業はマイナス33.5で、同7.6ポイント悪化した。コスト高騰と人手不足から、特に採算DIは前月比11.6ポイントと2ケタ台の悪化となった。

小売業はマイナス43.1で、同7.0ポイント悪化した。物価高騰や電気・ガス代の高騰が消費者を節約志向にさせており、小規模事業者は価格転嫁がしにくい状況となっている。サービス業はマイナス20.4で、同5.7ポイント悪化した。閑散期による売上減少に加え、コスト高騰に苦しんでいる。

調査は全国約300商工会の経営指導員が対象。1月末時点の景況感を調査票に選択記入した。

詳しくは全国連のホームページへ。

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