HI-DEC入居企業が世界初の食道がん治療薬を販売開始、神戸で会見

記者会見の写真画像
HI-DECで行われたオンコリスバイオファーマの記者会見のようす

中小機構が運営するインキュベーション施設、神戸健康産業開発センター(HI-DEC)に入居するオンコリスバイオファーマ株式会社が、食道がんを対象とした世界初の腫瘍溶解アデノウイルス製剤「テロメライシン®注」の販売を開始した。これを受けて、中小機構近畿本部が8月25日、研究開発成果を周知することを目的に記者会見を実施した。

HI-DECは、神戸市が推進する「神戸医療産業都市構想」の中核施設の一つとして、医療・健康関連分野等で新たな事業展開や起業に取り組むスタートアップ・ベンチャー企業の成長をサポートするインキュベーション(起業家支援)施設。2006年秋にオープンし、中小機構が中心となって管理・運営を行っている。今回の記者会見は、HI-DECの入居企業が長年の研究開発の成果を社会実装した事例として広く発信するとともに、神戸医療産業都市における研究開発成果を周知することを目的として、中小機構近畿本部の主催で開催した。

「テロメライシン®注」の写真画像
販売を開始した「テロメライシン®注」

オンコリスバイオファーマ(東京都港区)は、2004年に設立された岡山大学発の創薬バイオベンチャーで、HI-DECを研究拠点に、ウイルス学に立脚した技術を駆使したがん治療薬の研究開発に取り組んできた。販売を開始した「テロメライシン®注」は、食道がんを対象とした腫瘍溶解アデノウイルス製剤として世界初の製品であり、食道がん治療における新たな選択肢として期待されている。

記者会見で、代表取締役社長の浦田泰生氏は、「テロメライシン®注」の販売開始に至るまでの約20年にわたる研究開発の歩みや製品の特徴、臨床的意義、医療現場への期待、今後の事業展望などについて説明した。会見にはテレビ局、新聞社、通信社など10社を超える報道機関が参加。発表後には活発な質疑応答や個別取材が行われた。

中小機構近畿本部では、「今後も革新的な技術や事業に挑戦する近畿2府4県の研究開発型企業やスタートアップの成長と事業化を支援し、新たな社会価値の創出と産業の発展に貢献していく」としている。

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