調査

物価高が重荷でほぼ横ばい 8月の業況DIは▲15.4とほぼ横ばい:日本商工会議所

2024年 9月 2日

日本商工会議所がまとめた8月の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果によると、全産業合計の業況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値)は▲15.4と前月から0.9ポイント小幅に改善した。実質賃金のプラス転換等、個人消費回復の兆しがうかがえる一方、原材料価格や電気代、輸送費等の高騰によるコスト増は続いている。人手不足の中、賃上げ等に向けた価格転嫁も追い付かず、中小企業の業況は力強さを欠いている。

業種別の業況DIは小売業が▲18.4と前月比2.4ポイント改善した。百貨店が好調なほか、猛暑に伴う飲食品や夏物商材の需要増で改善した。建設業は▲11.6と同1.5ポイント改善した。公共工事が下支えした。一方、製造業は▲24.4と同1.6ポイント悪化した。企業の設備投資が伸び悩んでいるため。

先行き見通しDIは▲13.9と8月比1.5ポイントの改善を見込む。定額減税や賃上げによる実質賃金のプラス転換で、個人消費の回復が期待される。また、酷暑乗り切り緊急支援による電気・ガス代の補助や歴史的な円安の一服でコスト減が見込まれ、先行きは微かに明るい兆しがみられる。

詳細は日本商工会議所のホームページまで。

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