調査

コスト増と消費低迷で6月の業況DIは全業種で悪化:日本商工会議所

2024年 7月 2日

日本商工会議所がまとめた6月の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果によると、全産業合計の業況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値)は▲16.2と前月から4.8ポイント悪化した。資源・原材料価格が高止まりする中、歴史的な円安基調や人材確保に向けた賃上げ、輸送費の上昇等の複合的な要因による企業のコスト負担増が業種を問わず継続していることが要因。

全業種で業況は悪化した。全業種で業況DIが1.0ポイント以上悪化したのは、2022年9月以来。中でも卸売業が▲23.3と前月比8.5ポイント悪化した。輸送費や輸入コストの上昇に加え、消費低迷から飲食品関係の引き合いに一服感が見られた。製造業も▲17.6と同4.0ポイントの悪化。円安で仕入れ価格が上昇しているほか、消費者の購買意欲低迷による需要の減少が響いた。

先行き見通しDIは▲16.0と今月比0.2ポイントの改善を見込む。賃上げや定額減税による可処分所得の増加が期待されている。ただ、労務費や輸送費など企業のコスト負担増は継続しており、先行きは厳しい見方が続いている。

詳細は日本商工会議所のホームページまで。

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