調査

サービス業が3.7ポイント改善:10月末の小規模企業景況

2022年 11月 29日

全国商工会連合会がまとめた10月末時点の「小規模企業景気動向調査」によると、産業全体の業況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値)はマイナス30.1 で、前月に比べて0.4ポイント改善した。新型コロナウイルスの水際対策の大幅緩和や全国旅行支援により、観光業を中心にサービス業は売上DI が大幅に改善。一方、全業種で価格転嫁が進まず、コスト高で利益が見込めないとのコメントが目立った。

業種別の業況DIは、サービス業がマイナス13.7で、前月比3.7ポイント改善した。全国旅行支援と訪日客の増加に伴い、旅館関連は売上額、採算、資金繰りの全DIが大幅改善した。製造業はマイナス34.8で、同2.7ポイント改善した。原材料高騰により機械・金属関連は2期連続で資金繰りが悪化した。

小売業はマイナス38.7で、同0.1ポイント改善した。仕入れ値の高騰と消費者の購買意欲の鈍化から、資金繰りに苦慮している。建設業はマイナス33.2で、同4.9ポイント悪化した。慢性的な人手不足による売上停滞や資材高騰により、採算が悪化している。

調査は全国約300商工会の経営指導員が対象。10月末時点の景況感を調査票に選択記入した。

詳しくは全国連のホームページへ。