売れる商品をつくるコツ

第8ステップ:プロモーション戦略を立てる

第8ステップはいよいよプロモーション戦略の段階です。プロモーションのための代表的な手段として広告宣伝、広報、販売促進などが挙げられます。

プロモーション戦略で重要な点は、ターゲット層の顧客の状況を想定し、購買行動につながるようにプロモーション手段を最適に組み合わせることです。

広告宣伝

商品知名度のアップを狙うには、ターゲット層を広くカバーできる「広告宣伝」が最も効果的だと認識されています。

代表的な広告宣伝には以下のようなものがあります。

  1. マスコミ広告
    マスコミ4媒体と呼ばれるテレビ・新聞・ラジオ・雑誌による広告を指します。マスコミ4媒体は、テレビの普及期以降、他の媒体とは桁違いに規模の大きい主要な広告媒体として長期にわたり機能してきましたが、近年やや陰りを見せています。
  2. IT広告
    インターネットやモバイルを介した広告を指します。IT広告の特徴はターゲティング性とインタラクティブ性にあります。
    ターゲティング性とは、年齢・性別などによる属性、ユーザーの行動履歴、地域などによって、広告を配信する対象を細かく分けられる点を指します。
    インタラクティブ性とは、単に広告を表示するだけでなく、ユーザーが能動的にアクションすることにより、従来のマスメディアではできなかった深いコミュニケーションを図れる点を指します。
    マスコミ広告が減少傾向にある半面、IT広告は増加傾向を示しており、今後のプロモーション戦略の重要な手段となると思われます。
  3. 交通広告
    列車・バス、航空機・船舶など公共交通機関に掲出される広告を指します。生活者が外出・移動の際に接触するコミュニケーション媒体として活躍しています。通勤、通学や外出など生活動線上で生活者の視界に強制的に入ってくるため、反復訴求を期待できる広告です。

広報

広報とは、企業側から発信する商品情報を新聞や雑誌などの媒体に記事として取り上げてもらうことです。その特徴は、企業がメディアにお金を支払わなくても宣伝できることです。ただし、媒体に記事として取り上げるかどうかはメディア側が決めることになります。

そのため上手に広報するためには、事実に基づいた商品情報を正確にメディアに提供し、また、メディアに記事が掲載される前に広告宣伝をしないように配慮することです。

販売促進

販売促進は、試し買い率と購入頻度の向上を目的に実施します。販売促進には、サンプル配布、陳列、展示会への出品、実演販売、販売店の援助、販売員の派遣、消費者教育、消費者の組織化、クーポン特売などがあります。

販売促進には、実演用キット、陳列機材、POP、店頭用ビデオなどの制作が必要となりますが、通常は専門業者などに外注します。

商品の知名度を高める方法として以上のようなプロモーション手段があります。プロモーションについては、予算や人的販売(営業マンによるコミュニケーション活動)を勘案しながら、ターゲットとする顧客に新商品をいかに効果的に訴求させるか考え、各種の手段を組み合わせていきましょう。

プロモーション戦略のフロー