売れる商品をつくるコツ

第4ステップ:商品本体を開発、試作テストする

商品コンセプトが絞り込まれたら、それを"カタチ"にします。つまり商品本体の開発です。この段階に進めるためには、多くの場合、社内での承認が必要になります。その承認は一般的に取締役会議などに諮られ、商品化を推進するか中断するかが決定されます。

以下では、商品化が承認されたことを前提に話を進めましょう。

商品本体の開発

商品開発をすべて自社の生産設備、生産技術で賄うことにこだわる必要はありません。どうしても自社で押さえておきたいコア技術以外は、協力企業など外部への委託も考慮しながら開発を進めましょう。

協力企業を活用するメリットとしては、自社の投資リスクの回避、自社にない技術の活用、生産量変動への対応力強化、開発から商品化までのスピード化などがあります。

原価の低減

原価の大部分は開発段階で決まると言われます。競合他社への競争優位性を保つため、コストを低くすることはたいへん重要です。VE(Value Engineering:製品が果たすべき機能とそのためにかけるコストとの関係を把握することで製品の価値を高める手法)の手法などを用いて、その商品が提供する「機能」や「品質」とそのための「コスト」との関係を吟味する必要があります。

商品化後にコストダウンを図るのには限界があります。この段階で原価低減に取り組むことが肝要と言えます。

試作品テスト

商品本体の完成度を高めるため、想定されたターゲットや社内の評価者などを対象に試作テストを行い、"売れる商品"へブラッシュアップする必要があります。

いままでの市場にはないまったく新しい商品でなければ、試作テストの段階で競合品と比較し、いかに差別化されているかを確認することも必要です。

モニターなどの中から想定ターゲットを抽出し、そのターゲットにテストすることで改良点を見つけ出します。その改良点を社内で評価して試作品をつくり、さらにターゲットによるテストを繰り返して商品本体を完成へとつなげていきます。

商品本体開発のフロー