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ICTスタートアップ10社がビジネスプラン披露:総務省「起業家万博」
2025年 3月 17日

全国各地のICTスタートアップが新規事業のプランを発表し、ビジネスマッチングにチャレンジする「令和6年度起業家万博」(総務省・情報通信研究機構主催)が3月14日、東京都千代田区の丸ビルホール&コンファレンススクエアで開催された。最も優れたビジネスプランを発表したスタートアップに贈られる総務大臣賞は、株式会社TriOrb(北九州市)が受賞した。
「起業家万博」は地域発ICTスタートアップの創出による地域課題の解決や経済の活性化を目的に、次世代のICT人材の発掘・育成や地域発ICTスタートアップのサポートを行う「全国アクセラレーションプログラム」の一環として開催された。各地で実施された連携大会から発掘されたスタートアップ10社が出場。情報通信研究機構(NICT)のICTメンターのサポートを受け、磨きをかけたビジネスプランを披露した。
総務大臣賞を受賞したTriOrbは、球体を駆動させ、360度全方向の移動を実現する球体移動プラットフォーム「TriOrb BASE」を開発。自律走行が可能で、複数台を連携して長尺物・重量物も移動できる。フォークリフトなどの専用設備を必要とせず、製造現場などで効率的な物品の搬送が可能になる。石田秀一代表取締役CEOは「このような賞をいただき、大変ありがたい。『足』をつくる場合、車輪やキャタピラがあるが、『全方向』という仕組みが一般的になる世界を作りたい。そこに向けて事業化を加速させる」と受賞の喜びを語った。
優秀賞にあたるNICT理事長賞は、顕微鏡を用いた微細な血管の処置などの外科手術を支援するマイクロサージャリー支援ロボットの開発に取り組むF.MED株式会社(福岡市)が受賞した。
一方、13日には学生向けコンテスト「起業家甲子園」が開催され、全国から選抜された中学生、高校生、高専生、大学生、大学院生などの学生チーム9チームがビジネスプランを競った。総務大臣賞は、九州工業大学のKick Space Technologies、NICT理事長賞は北海道大学大学院のReal Touchがそれぞれ受賞した。